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やる気、モチベーションを持続させるには?(2ページ目)

目標や計画を立てて「やる気スイッチ」を入れても、そのやる気を持続させていくことは難しいものです。なぜやる気は長続きしないのか、持続するにはどうしたらよいのか、その方法を脳科学からアプローチします。

執筆者:塚田 祐子

「勝ち癖」をつける方法とは?

モチベーション・コントロール
著者の藤田徳人氏は、整形外科医。脳内ホルモンと個人の性格や行動との関連性を分析し、ビジネスマンの能力開発をはじめ多角的な研究を行っています。
「勝ち癖」をつけるためには、勝ち続けることが定石です。目標の立て方によって、それが可能になるのです。「モチベーション・コントロール」(藤田徳人著)という本の中に、やる気を維持する目標の立て方が紹介されています。ある心理学の実験結果によると、人間が一番モチベーションを高くして取り組めるのは、自分にできるかできないか五分五分と思える場合、つまり成功確率が2分の1であるときになるということです。簡単に実現できない成功確率が低いものに対してモチベーションを持ち続けることは、脳科学的に不可能なことになり、また、簡単に実現できそうなことにも高いモチベーションが働かないということです。そして、やる気を維持するには、「常に確率が2分の1のことにチャレンジするか、確率が2分の1になるまで、無心でガンバルかのどちらか」と結論づけられています。

目標の立て方と成長の階段
目標設定の落とし穴は、今の自分と目標達成できる自分との間にどのくらいのギャップがあるのか、それを誤算してしまうことです。途中で挫折しないためには、短期間に高い目標を達成しようとするような計画を立てないこと、1つ1つ課題をクリアしていくようにすることが大切です。

確率が2分の1になる目標とは、「今の自分にはちょっと無理かな……、でも、ガンバレばできるかもしれない」と、少し背伸びをすれば到達できると思える目標で、そうした目標を設定したときに達成へのモチベーションが一番強くなるということになります。勝ち続けるには、ちょっとガンバって達成する目標を設定して、それをクリアしたら、また少し上を目指す、ということを繰り返していけばいいわけです。よく高い目標を掲げたときは、中間目標を設定して、それを1つ1つクリアしていくようにと言われますが、それは、やる気を維持するためでもあるわけです。「勝ち癖」をつけるためには、目標の立て方が重要になってきます。

脳をやる気の状態に保つために、小さな成功体験を積み重ねていくことが必要になります。さらに、周りから「よくやった」と声をかけられたり、評価が上がったりすると、達成感や喜びが大きくなって、次のチャレンジへの意欲が高まっていきます。褒めてくれる人がいなかったら、自分で自分を褒めてあげましょう!


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