新しいことへの挑戦は、自分の中に高揚感を生む
大勝氏:こうしてメルマガをやっているのは、自分の中に高揚感があるからなんです。セミリタイヤといって、好きな本を書くのもいいんですけどね。実は、先日も(昔出した本を)文庫本で出してくれるという話があったんですが、ぶっちゃけて言うと、あまり気分が高揚しないんですよ。もう20年以上もやっていると、すっかり慣れっこになってしまって、自分の本が出てもあまり嬉しくないの(笑)。
それより、メルマガを出すと色んなことがある。読者が増えたり減ったりとか、このメルマガから本を出す人が出たとか、そういう方が高揚感があるわけです。自分としては。音声メルマガやるのも、レンタルサーバーを借りて、知り合いからやり方を聞いて、“へぇ~”とか“おぉ~”とかやっている方が、楽しいわけです。そういうことって、大事じゃないですか。そういう感じで、今、メルマガをやっています。
ガイド:
駆け出しの頃は、1本仕事が取れるとすごく嬉しかったし、金額の○が1つ増えて嬉しかったりしたんですけれど。今、同じことで喜べるかというと、喜べないですね。そうすると、高揚感というのは、生きている実感というまで大げさではないかも知れませんが、でも究極そこまでいっちゃいますよね。今日が楽しいと明日も頑張ろうと思えるし。明日起きるのが楽しいと思って、寝たいなと思いますね。
大勝氏:
要は楽しいかどうかですよ。自分の会社(ビッグペン)をやっている頃、途中までは雑誌のページ物をやっていました。映画紹介とかインタビューとか。でも結局、雑誌は、「お手伝い」なわけです。雑誌って、ズバリ編集長のものだから。それに、雑誌っていうのは休刊になったり、廃刊になったり、ずっと続くわけでもないんですよ。そこで、途中から雑誌はやめて単行本だけにしたんです。
周りからは、儲かるのになんで雑誌をやらないんだ、とずい分言われました。当時、単行本なんか効率悪いと思われていたんですね。でも僕は本の方が好きなんですよ、と言っているうちに案外売れる本を作るようになってきたんです。その時、思いましたね。目先のお金のいい悪いで仕事をやっていたら、結局つまんないと思いながら仕事をやっていたと思うし、売れる本なんて出せなかった、と。皮肉なことに、バブルがはじけて、雑誌の仕事単価がどんどん安くなり、今まで単行本なんて作っていなかった人たちも、単行本をやるようになったんですね。時代は、つねに変化していくものなんですよね。
企画を持って売り込みに行くと
仕事が向こうからやってきた
ガイド:単行本の制作は、どういうカタチで作られていたんですか。
大勝氏:
基本的には、企画を立てて売込みに回っていました。すると、それも面白いけど、実はこういう企画があるんだけど、という話になることが多いんです。それで、受けられるものは受けてたんですね。経済の入門書なんていうのも、僕は全然経済に強くないんですけれど、入門書は分からない人が作ったほうがいいと出版の人が言うので作り始めたんです。で、思いがけず大ヒットしたんです。
で、1つ売れると、次々出版社から声がかかるんです。さらに、株の本の話が来て、株は分からないと言うと、経済が分かれば大丈夫といわれて、やることになった。そして、いわゆるマネー本のようなものまで、数多くやれるようになりました。
フリーランスが本を書くには、次のページへ続きます>>