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そうか!こうすればよかったのか! スモールビジネス成功のセオリー(2ページ目)

アメリカで約30年間に渡ってビジネスをしてきた著者が、失敗も含めた具体的な経験に裏打ちされたスモールビジネス経営のヒントを伝える。

執筆者:藤井 孝一

【1】

「ビジネスを始めたい」という人からよく受ける質問が「起業したいが、何から始めたらいいでしょうか」というものだ。

そういう人は「退屈だから」「お小遣いが必要だから」「会社が面白くないから」「リストラされたから」という理由で起業を目指す人だ。

しかしこういう人は起業してはいけない。必ず失敗する。

与えられた仕事を立派にこなし、9時から5時まで真面目に働き、努力すればうまくいくのはサラリーマン社会だ。起業したらそんなものは全く通用しない。

起業家は、努力だけでは不十分だ。工夫して結果を出しはじめて成功できる。決められた勤務時間もなければ、定期昇給、ボーナスもない。収入はすべて自分で稼がねばならない。厳しい世界なのだ。

【2】

「こういうビジネスが流行っているのでやってみようと思います。うまくいくでしょうか?」という質問をよく尋ねられる。だがこれは答えようがない質問だ。

そう聞く人の多くは、その仕事の経験もなければ、興味もない。ただ「うまくいきそうだから」とか「儲かりそうだから」という理由で「やってみようか」と思っているだけだ。

「将来性のあるビジネスをすれば、自分にも将来がある」ということなのだろうが、そのビジネスに将来性があっても、自分がうまくできるという保証はない。

「こういうビジネスを始めたいのだが、どうすればうまくいくか?」こういう質問には答えられる。実は「どんな分野で始めるか」はどうでもよく、むしろ成否を分けるのは「どう経営するか」なのだ。

その証拠に、どんな分野で起業しても成功する人がいる。その人たちは、他の人たちとは一味違うやり方をする。だから成功するのだ。

【3】

成功の確率を高めるには、自分の好きなこと、得意なこと、人が求めること、人からよく頼まれることをビジネスにすることだ。

そういう仕事なら多少苦労があっても、がんばれる。がんばる程度が高ければ、成功するチャンスも増える。成功したいなら好きなことをビジネスにするべきだ。

私自身、人に頼まれたことを引き受け、その中で直感的にモノになりそうなものを選んできた。園芸業界や医療業界に進出したのは「こんな商品を探してほしい」と人に頼まれたことがきっかけだ。

たった一つの要望をきっかけに始めた仕事が、その業界全体をカバーするビジネスになった。「人からよく頼まれることは何か?」そういう目で周囲を見回せば、チャンスはいくらでも転がっている。

【4】

大小を問わず、すべてのビジネスは、人の一生と同じく、生まれるとすぐ死に向かって歩き出す。何か延命努力をしない限り、すべてのビジネスは倒産の運命を抱えている。

だから経営者は、その存続と成長のために、日夜悪戦苦闘することになる。このような環境で、特に脆弱なスモールビジネスが生き残るには、変化を先取りする観察力、機動力、スピードなどだ。

また、常に鵜の目、鷹の目の大手企業の目にとまった場合、どう対応するかも常に考えておくべきだ。ポイントは「どうお客様を自分サイドにつけるか」だ。

いつもお客様に満足してもらうための工夫と努力をおこたらないことだ。そしてそのためには、お客様とのコミュニケーションをしっかりと確立しておくことだ。

【5】

人は無いものねだりばかりする。手元にあるものを過小評価して、それを大切にしない。今、自分の手元にあるものが「起業の力になる」ことに気付くべきだ。

遠くにあるものは、しょせん遠くにあるもの、他人のものは、他人のものだ。そんな無い物ねだりをするよりも、今、自分が持っているものを、最大限に活かすことを考えた方がいい。

自分はすでに、いろいろな力を身につけているのだ。自分という財産を最大限に生かして、どうやって起業したらいいのか、を考えるほうが、よほど確実に起業できる。

「今の自分には、一体何があるだろう?」その問いに対する答えを1度、真剣に考えてみてほしい

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