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売れる本の書き方講座【連載6】(2ページ目)

「売れる本の書き方講座」最終回です。気になる印税のお話です。よく10%と聞きますが、新人の場合、実際のところはどうなのでしょうか。

執筆者:塚田 祐子

印税率の相場はどのくらい?

印税率は出版社との契約で決まります。出版社が「売れる」と見込んだ本は高めに、「売れないだろう」と見込んだ本は低めに設定される傾向があります。

さて、印税率の相場はどれくらいでしょうか。

一つは、出版社の規模によります。大手はまだ10%が標準です。ただ、出版は初めてという「新人」は8%程度のことが多いようです。また、初版は8%、重版がかかれば10%という方式も増えてきました。売れっ子作家や、ベストセラー連発のタレントなどは最初が10%、重版分から12%なんて例もないわけではありません。

翻訳モノは著者のほか翻訳者にも印税を払うため、12%が通常です。しかし、これでは採算がとれないため、定価を高めに設定することになります。写真集。これは6~8%に抑えることが多く、部数がそれほどでないため、定価は高めになります。

中堅・中小になると、8%が標準という会社がかなりあります。初めての著書とか専門書の場合、さらに低めに設定されるようです。最近では4~8%が珍しくない、と聞きます。

原稿の出来不出来でも印税率が変わる

原稿の出来不出来によっても印税率が変わります。原稿の出来が悪い場合、出版社側にかかる負担が大きくなるからです。

自分では完全な原稿だと思っても、プロの目から見れば違います。編集者の手で大幅な修正や追加があった場合、印税率を大幅に下げられることもあります。

また、印税ゼロ、というものもあります。全く無名の著者だったり、著者側が「どうしても出して欲しい」とお願いした場合です。万が一売れれば、多少の印税は払ってもらえるかもしれませんが、自費出版よりはまし、という方式です。

印税の支払われ方にも色々あり

印税が10%と高条件で決まったとしても、支払われ方にも色々あります。

■印税の支払い方法
・印刷した部数の分が一括して支払われるケース
・売れた分に対してのみ支払われるケース

後者だと、ほとんどお金が入ってこない、ということにもなりかねません。

新人の初版、刷部数はどのくらい?、次ページへ続きます>>
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