起業・独立開業への道 ~「夢」と「志」をビジネスに育てる~
●高まる起業への関心、でもちっとも増えない起業家
「起業家っていいですね。何でも自分の裁量で決められて。サラリーマンの自分とは大違いですよ」そんなグチともため息ともとれる声を現役サラリーマンからよく聞かされます。
実は、将来への不安もあって、サラリーマンの間で起業への関心が高まっています。また国や地方自治体もそれを支援しようと賢明です。会社がどんどん倒産に追い込まれているからです。
起業したい人が増え、それを応援する人が増えているわけで、さぞかし起業家が増えていると思うでしょう?ところがそうでもないのです。実はあこがれる人は増えても、実際に起業する人は増えていないのです。なぜでしょう。
その原因の一つは、起業に模範解答がないからです。子供のころを思い出して欲しいのですが、絵を描くときにお手本を渡されて「この通りに描いてごらん」と言われると案外簡単に描けますね。
ところが、真っ白な紙を渡されて、「何でも好きなものを、自由に描いてごらん」といわれると、意外に筆が進まず時間ばかりが経過します。起業は当然、後者です。
反面、資格に走るサラリーマンがたくさんいるのは、資格試験なら、参考書を買ってきて、予備校に行って、講師の言うとおり勉強すればいつか受かるからではないでしょうか?
ビジネスの世界に模範解答はありません。売り方一つとっても夜討ち朝駆け、24時間営業、訪問販売、無料配布など何でもありです。やってみて儲かったらそれが正解、だめなら不正解、それだけの世界です。
起業とは、そんな何でもありありの世界で、何をやるか、どうやるか、すべて自分の頭で考え、自分の責任で決めていくことなのです。白い紙に何を描くのか、どう描くのかは自由です。あとは自分で決め、自分で描かなくてはなりません。
今、多くのサラリーマンが白い紙を手渡されて、何を書いたらいいかわからずないそんな心境にあるように見えます。だから一歩踏み出せないのです。
●起業前に決めること
では、具体的に何を考え、何を決めればいいでしょうか?それは次の3つです。
「起業するのだ」と決意すること
「何をやるのか」を決めること
「どうやるのか」を決めていくこと
もちろん起業するためには、他にもいろいろと準備が必要です。一般に、資金を集めや登記、帳簿や税金の勉強、許認可が必要、と言われています。このあたりは、書店の起業本でも強調されていますし、地元で開催される起業セミナーでも大いに語られるところです。
でも、どんなに起業本を読んでも、起業セミナーに参加しても、3つのステップは自分でやらなくてもなりません。あなたが自分の頭で考え、自分で決めるしかないのです。
このプロセスを飛ばして、会社の作り方や税金の払い方を勉強しても起業に詳しくなるだけで、起業は出来ないのです。
あなたが最初の一歩を踏み出せるようにまずこのステップについて考えていきましょう。