起業・会社設立のノウハウ/事業計画書・ビジネスプラン

事業計画書を作る(4ページ目)

なんだか面倒くさそうな事業計画書。しかし、この事業計画書があなたの起業をサポートする最大のツールになります。まずは事業計画書は何かを理解しましょう。

執筆者:日下 康幸

事業計画作成時のポイント

説明
何度も推敲し自信を持って説明できるビジネスプランに育てよう
前ページまでで事業計画を作成する時の大枠の流れを説明しました。私はコンサルタントという職業柄、そして起業するに当たって今まで何度も事業計画を作成しました。その経験からポイントを挙げてみると、

・可能な限り簡単そうに書く:事業計画を見る多くの方はその事業に関してそれほど知識を持っていない場合が多いです。つまり、あまり複雑な事業はなかなか理解してもらえません。まずは事業の大枠を理解してもらえるように簡単に、そして実現できそうというイメージを持ってもらえるように書きましょう。

・事業にキャッチーな名前をつけよう:まずは事業計画を読み込んでもらえるように、興味を持っていただくことが必要です。そのためにあなたの事業が他人の興味をひきつけるような名前を考えてみましょう。

・対象によって重点ポイントを変える:本当は1つの事業計画で誰にでも対応できればいいのですが、なかなかそうは行きません。理由は見る人が立場により、あなたの事業に対して異なる思惑を持っているからです。あなたが出資者を探すにあたっても、親兄弟、友人や会社の同僚、起業する仲間、エンジェル投資家、銀行それぞれ違った切り口で見せる必要があると思います。相手の思惑を理解し、それぞれから良い評価を期待できる切り口で見せていきましょう。

・エグゼクティブサマリーを作る:分厚い事業計画を突然渡されてもなかなか読む気がしないのは人間誰しも同じです。まずは大枠を理解頂き、興味を持って詳細に目を向けてもらえるように、エグゼクティブサマリーを作成しましょう。

・今までのあなたの実績との関係を示す:誰しも「全く初めてですけど、とりあえずやってみます。」という人に対して出資したり、協力したりすることは遠慮したいものです。人材のプロフィールのところでも書きましたが、「あなたやあなたの起業メンバーが今までどのような経験を積んできているからこの事業はうまくいきます。」ということを明確に伝えるようにしましょう。

・5W1Hを意識して作成する:資料作りの基本ですが、なぜ、いつ、だれが、どうして、どうやってといった5W1Hの視点を網羅するように資料を作成していきましょう。そうすることにより、あなたの事業計画書がより論理的に見えます。
また一度完成した事業計画書を5W1Hの視点をもって自分でレビューすることにより説明漏れや根拠が弱い部分を発見することができます。

・事業計画書は一度作って終りではない:事業計画書は実際に事業を開始した後も何度も何度も更新を繰り返して精度を高めて行くものです。理由として実際に事業を開始してみて、開始前の仮定とは変わってくる事項を見つけたり、競合の参入や、市場の変化も合わせて考えていく必要があります。

私も正直面倒だと思いながら作ったり、ブラッシュアップしている事業計画ですが、事業を進めれば進めるほど重要性に気づきます。あなたも自信をもって人に見せられる事業計画を作ることで勢いだけの起業ではなく、計画的な起業にしていきましょう。きっと成功への近道探しにつながりますから。
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