起業・会社設立のノウハウ/事業計画書・ビジネスプラン

参入障壁について考える(3ページ目)

起業を志す皆さんがこれから始めようとする業種はなんですか?どうしてその業種を選んだのでしょう?業種における参入障壁を理解することによって、今後勝ち残れるのかを考えてみましょう。

執筆者:日下 康幸

起業のタイミングで出来ることとは?

Keitai
ニッチマーケットを考えれば携帯でもまだ稼げる
参入障壁が低ければ、多くの人たちが簡単に入ってくるので、当然ライバルが増えます。しかし、起業段階の少ない資本や誰も知らないブランド力では、圧倒的障壁を作ることは出来ません。しかし、日々の飯は食べていかないといけない、雇った社員には給料を払っていかなければならい。競争の激しい中でビジネスをやっていかないといけない。悔しいけど矛盾があります。

そこでよくあげられるのが、「ニッチ戦略」です。
これは、業界の隙間を狙った戦略です。一般的は、
・お客さんを絞り込む
・商品を絞り込む
・地域を絞り込む
・販売経路を絞り込む
と言ったものがあげられます。

例えば、私の友人は語学留学生に特化して携帯電話をレンタルする事業を展開しています。普通に考えると、
・どの携帯電話でも国際電話がかけられるようになってきた。
・行った先で携帯を契約した方が国際ローミングより安い。
という事実があり、参入は難しいと考えます。
しかし、半年から1年程度の語学留学生にとっては両方とも当てはまらず、
・日本の携帯電話で国際ローミングを続けるには高すぎる。
・わざわざ海外で携帯アカウントを作るには期間が短すぎる。
と言った、問題に直面します。
つまりここにニーズがあり、ビジネスチャンスがあるのです。

話はIT業界に戻って
さて最初に触れた「IT起業が多い」ということですが、「ニッチ戦略」と合わせるとある意味間違っていません。他業界より参入障壁が資金的低い上に、今までなかったものを生み出しやすい領域です。また、IT化することで、今までよりコストを抑えることができる事業が多くあります。例えば、アットタックスは、今まで税理士事務所などが受けていた記帳代行のサービスをネットと宅配便を介して行うことにより、ユーザーにとってはコストを削減し、また地域性を取り払うことに成功しています。

まとめ
私の起業の場合はどちらかというとニッチというよりは、大手や有名企業に真っ向勝負を仕掛けました。資金的にも、対外的評価も最初は相当苦労をしました。
限られた資本の中で、うまくビジネスを立ち上げるには至難の業です。自分も簡単に始められる=ライバルが多いということを理解し、うまく競争を回避するためにニッチ戦略を考えて行きましょう。
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