データを使いまわす
ゴミを入力するとゴミしか出ない |
社内のビジネスの流れによっては、「データの手入力→帳票出力→帳票を他部門へ渡す→データの手入力」といったようなことを行っています。
情報化の根幹は、コンピュータに入力するデータをコストをかけてチェックし、間違いのないデータを確実に入れることです。昔から「GIGO」(Garbage In Garbage Out)という言葉あり、コンピュータに間違った入力をしてしまえば、ゴミしか出てきません。ですので徹底して入力するデータをきれいな形にします。
コストをかけて入力したデータですので、今度はそれを使いまわします。別部門で同じデータを再び手入力するというようなことは絶対に避けます。無駄な作業をするということはビジネスプロセスに問題があります。
全部門を一気通貫でシステム化するERPシステムの大きな目的も大福帳型データベースを作り「データを使いまわす」ことにあります。
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XMLは社内の部門間だけでなく会社と会社を結んで、情報の共有化ができるところにメリットがあります。しかも、あまりコストをかけずに情報のやりとりができます。具体例で見ていきましょう。
XBRLの例
下記のような損益計算書をXMLで記述してみると売上 | 1,000,000 |
売上原価 | 900,000 |
売上総利益 | 100,000 |
損益計算書をXMLで記述 |
となります。数字そのものに売上などの意味がつくことがXMLの特徴です。
少しややこしくなりますが、XBRL自体は財務諸表の雛形である「タクソノミー」と、実際の金額が格納される「インスタンス」の二つから構成されます。
この「タクソノミー」には、勘定科目の一覧や並び順、勘定科目間の計算式などを書きます。インスタンスにはデータを書きます。
売上 | A |
売上原価 | B |
売上総利益 | A-B |
A=1,000,000 |
B=900,000 |
XBRLで財務データ比較がラクラク
XRBLは汎用的なXMLで書かれていますので、マッピングという機能を使ってA社の勘定科目がB社ではどの勘定科目に該当するかなど紐付けが簡単にできます。これによって自社の財務データと他社の財務データを簡単に比較できます。例えば財務分析で売上高経常利益率を計算する時に、エクセルなら「経常利益」が入っているセルを「売上高」が入っているセルで割る式を作成して計算します。
XBRLの場合、データが「売上高」、「経常利益」と分かっていますので、データの演算をすれば終わりです。どこのセルに売上高が入っているか覚える必要はありません。担当者にとっても分かりやすくなります。