企業のIT活用/会計/確定申告・青色申告

青色申告 ドンブリ勘定から脱却(2ページ目)

『社長は数字に強くなければならない。』と昔からよく言われます。しかし簿記ができる経営者は少なく、どうしてもドンブリ勘定になります。これでは事業がうまくいっているのか経営者自身が分かりません。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

経費を把握する

「エクセルの表はこうなっています。」
経費は別に計算する
経費は別に計算する

「本来、経費があるはずなのですが、それを事業所得で支払っているために会社の状態がどうなっているのかわかりません。ですのでこの経費がいくらかかっているかを把握する必要があります。」

「と言いましてもエクセルなら出来ますが、経理や簿記なんかやったことがないもので。」

「そんなに心配しなくてもエクセルが出来れば会計ソフトは大丈夫ですよ。今年度は白色申告でもかまいませんが、控除が多いなど青色申告がやはりおすすめです。ぜひ青色申告を目指すための準備を始めておきましょう。」
白色から青色に変わったワケ
「SOHOスタイルで働く」のガイド記事白色申告から青色申告に変更した時の経験談です。

「消費税については、しばらくは免税事業者です。ですが現在の月間売上高を見ると早晩、課税事業者となりますので準備をしておくことをおすすめします。

消費税の設定方法(1)
創業時は資本金が1000万円以上の法人を設立した場合、設立後、売上がほとんどなくても設立1期目と2期目について免税事業者になれません。反対に資本金が1000万円に満たない法人を設立した場合は免税事業者になれます。個人事業の場合は開業後2年間は、免税事業者となります。

「準備しなければならないのは分かりますが、税理士さんにお支払するお金もありませんし。」

「経営者がやらなければ駄目です。」

「私がですか。でも会計ソフトは初めてだし大変だな。領収書も机の引き出しに入れっぱなしだし。」

請求書・領収書の整理

「経営の基本はやはり数字です。今は個人事業でそれほど複雑ではありませんが、将来、会社が大きくなり人数が増えれば数字をきっちり見ておかないと手を打つのが遅くなります。」

「とっても簡単に出来る方法を教えますので、まず文房具店へ行ってください。」

「文房具店?」

「14ポケット以上のクリヤーブックを買ってきて月ごとにまとめて請求書や領収書を入れていくんです。電車の交通費など領収書のないものは、何の用事でいつどこからどこまで行って幾ら使ったかメモを書いてほうりこんでおきます。」
領収書をクリヤーブックで整理
領収書をクリヤーブックで整理

「なるほど。」

「個人事業なので1月~12月が会計年度になりますが、12月の領収書が翌年の1月に届いたり、反対に1月分の請求書を12月に出したりします。それでポケットが14個必要となります。」

「また領収書などの保管期間は商法で10年と定められていますので、表紙に屋号と第1期そして○○年まで保管と書いて置けば捨てる時に便利です。」

次は会計ソフトにいちいち入力せず、まとめるやり方を紹介します。 >>
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