見込生産で多めに作ると在庫に
アドバイザー:「製品Cは受注生産ですか?それとも見込生産ですか?」見込生産で多めに作ると在庫に |
社長:「見込生産をしています。」
アドバイザー:「月間5,000個出ているということは月20日で計算すると1日あたり250個ですね。毎日、生産されていますか?」
社長:「ええ、製品Eと同じ生産ラインを使っていますので段取り替えをして、毎日生産しています。」
【段取り替え】工場では、一つの生産ラインでいろいろな製品を作成することがあります。製品が変わるため、治工具や金型などの道具を交換する必要があります。これを段取り替えと呼んでいます。段取り替えの間、生産ラインが止まりますので、なるべく時間短縮をしないと能率が悪くなります。
アドバイザー:「生産リードタイム、つまり製品Cを作る日数はどれぐらいですか?」
社長:「工程はそれほどありませんが一部、外注に出していますので全体では10日ですね。」
需要予測をしっかり行わないと在庫になる
アドバイザー:「製品Cを見込生産するなら需要がどれぐらいあるか需要予想が重要ですが、どうされていますか?」社長:「去年の実績数を見ながら、注文が多いと困るので少し多めに生産しています。」
アドバイザー:「少し多くってどれぐらいですか?」
多めに作ると在庫費用が発生する |
社長:「1.3倍ほどです。」
アドバイザー:「1.3倍というと、月平均5,000個では1,500個多めということですね。生産日数6日分ですので製品を保管しておく費用も馬鹿になりませんね。」
社長:「そうなんですよ。でもニハチ(2月8月)は注文が比較的少ないのですが、反対に注文が多い月もあり、失注がこわいので、どうしても多めに作ってしまいます。」
アドバイザー:「製品在庫が多い理由の一つがそれですね。季節変動がある製品の場合は1.3倍のようなやり方ではなくエクセルを使ってもう少し正確に需要予想をしてみましょう。」
次は『連関比率法で需要予想』です。