交際費処理すればいいというわけではない
また、よく「交際費」処理をして自己否認しておけば課税関係が終了すると考えられている経営者の方がいますが、必ずしもそういうわけではありません。例えば、その交際費の中身が役員の個人的支出であれば「役員賞与」となって課税のダブルパンチとなります。
また、支出先が不明の場合には、「使途秘匿金課税」の可能性があり、通常の税額に4割加算されてしまうかもしれませんのでご注意を。
会議費で処理できる居酒屋
また最後に、今回の改正事項を経営的側面で活用できないかということも検討してみたいと思います。例えば飲食業においては、「1人当たり5,000円以下」に価格設定することは、お客を呼び込むきっかけになるかもしれません。「会議費で処理できる居酒屋」なんていう売り込みも面白いかもしれません。
特に大企業や交際費を多く使う中小企業の場合は、会議費等の科目で経費処理できるかどうかによっては、かかった経費の約4割を節税できることになるので影響は大きいといえるでしょう。
私の周りではまだこのような打ち出し(1人当たり5,000円以下の居酒屋)を検討している飲食業の方はいないので、税制改正決定後早期に実施することにより、マスコミなどに取り上げてもらえる可能性もあるのではないでしょうか。
早期に対応すると、こういったパブリシティ効果もあるかもしれませんね。
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