マンション購入術/マンション購入の失敗・トラブル

基本は「スープのさめない距離」が理想!! 同居?近居?親との二世帯暮らし(2ページ目)

「親子の住まい方」アンケート結果をもとに、団塊および団塊ジュニア世代の同居に対する意識をご紹介します。「新しい家族のあり方」を見つめなおしてみませんか?

平賀 功一

執筆者:平賀 功一

賢いマンション暮らしガイド

■長男・長女・ひとりっ子に緊急アンケート
<理由1>いつかは実家で二世帯同居、それまで家賃を払うのはソン!

すでに親世帯がマイホームを所有していて、特に戸建住宅に住んでおり二世帯住宅への建替えが可能な場合など、子世代は多額のローンを組んでまでマイホームを手に入れなくてもいいと考えられますが、話はそう単純ではないようです。

アンケートでは子供が希望しても親世帯に反対される例が多く、「両親のうちどちらかが亡くなったり、要介護となった時点で同居する」ことを検討しています。そのため、それまでの期間家賃を払い続けるのはもったいない、という理由で購入に踏み切っています。


<理由2>いつかは親子で新居に同居!
しかし、今は自分たちの通勤や子供の教育優先で住まいを選びたい!!


こちらのケースも親世代がすでにマイホームを所有している点は同じですが、法令上の制限で二世帯住宅にできない場合、将来はお互いの自宅を売却しあって、新たな場所に同居できる新居を取得する、という考え方がベースにあります。そのため子世代は購入段階から比較的短期間での売却を想定して、住戸選定を行っています。

通常では実家の近くに探すことが考えられますが、永住を考えない分、自分たち(子世代)の都合を優先させて通勤や通学・娯楽中心に探せることが最大のメリットとなっています。


<理由3>いつかは親を呼び寄せて同居!

親世帯が賃貸に住んでいたり、あるいは地方で暮らしている場合、将来は自分たちの家に親を呼び寄せて一緒に暮らしたい、という考えです。

このケースでは親と同居することを前提にマイホーム選びを行っているのが特徴で、アンケート結果でも一定の部屋数が確保できて、またバリアフリー対応などを基準にしています。


■専有面積120平米の5LDK 二世帯対応マンション

「二世帯住宅」というと誰もが一戸建をイメージしますが、東証1部上場のナイスは東京都八王子市に5LDK新思想のマンションを建設しています。「終(つい)の棲家」となりつつあるマンションだけにライフサイクルによる家族構成の変化に対応するべく、間取りの可変性を高めることで永住志向を満足させることに成功しています。


少子高齢化や晩婚化によるお年寄りのひとり暮らしやパラサイトシングルなど、家族構成は多様化の一途をたどり続けているような気がします。大家族による「ちゃぶ台文化」から公団住宅の出現による「個室文化」の変遷を経て、21世紀は「脱LDK」と間取りにも時代が反映されています。裏を返せば、親と子の関係がそれだけ変化しているからに他なりません。
「住まい」というフィルターを通しながら親との同居を考えることで、今一度新しい家族のあり方を見つめ直したいものです。
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