【1.機会創造】アルバイトを通して、やりたいことを見出す
「大学生の就職活動・5つのプロセス」を基本に、彼女の就職活動を振り返ってみよう。まずは「機会創造」のステップから。藍子は大学生になってからまずファーストキッチンで接客のアルバイトをはじめた。みなさんもご存知の通り、ファーストフード(Fast food)での接客は、そのサービスそのものも当然大切だが、その名の通り「Fast」つまり「速さ」が重視され、効率重視でお客様をさばくことが求められる。彼女はこの点に「違和感」を感じた。
「私のやりたいサービスは、これじゃない!」
この「違和感」を確かめるために、アルバイト先をデニーズに変えた。デニーズはファミリーレストラン。当然速さも求められるが、それ以上にお客様が心地よく食事を楽しむことに重きがある。藍子はファーストキッチンではあまり感じられなかった「接客の楽しさ」を知った。
「お客様に尽くして喜ばれること」って面白い!
ピッタリとはまったデニーズでの接客アルバイト。そして藍子はここで「接客の自信」という、かけがえの無い宝物を手に入れた(実際に彼女は現在に至るまで、デニーズのアルバイトを続けている)。
さて、長期間アルバイトを続けるうちに手に入れた「接客の自信」。当然次に頭をもたげてくる願望は言うまでも無い。
「もっと上質のサービスを学びたい!」
大学3年になり、そのステージを藍子は「ホテル」に決めた。そしてその就職のために、5月から英会話学校へ通い出す。
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アルバイトを「機会創造」としてうまく活用した例だと言えよう。彼女はアルバイトを通して、いかの二つの機会創造をした。
- やりたいこと(お客様を喜ばせる仕事)を実践して確認した。
- 「接客の自信」という武器(つまり自己PRの素材)も手に入れた。
※次のページで藍子が就職活動の最初にぶつかる壁「社会経験不足」をどうしたのかを知る。