その企業でなければならない理由を面接で聞かれたら

その企業でなければならない理由を面接で聞かれたら

企業側も真剣に見極めています


面接で志望動機を聞かれるとき、さらに踏み込んで「他社ではなく当社でなければいけない理由は」と質問されることがあります。実際に面接の場で聞かれて、いまいち答えられない体験をしたり、リクルーターから「次の面接に進むときにはもっとウチ(当社)でなきゃいけない理由を考えてきてね」と言われて苦手意識をもつ人が毎年います。

ガイドがこれまで数年間、就職活動生に聞いてきた経験によると、このようにぐっと踏み込んだ志望動機はよく国内のリーディングカンパニー(業界を代表する、売上高がトップクラスの企業)で聞かれています。

また、業界による傾向の差も多少あるように感じますが、チェックしておいて損はないでしょう。
   

なぜ企業は応募者に「この会社である理由」を聞きたいのか

では一部の企業が、「他社ではなく当社でなければいけない理由を教えてください」と突っ込んで質問してくる意図は何でしょうか。まず、大手企業のように毎年殺到する応募者の中から数少ない内定者を決める場合は、より企業理解や志望動機の高さといった要素で絞り込みをしないと選びきれません。

単に知名度の高さで応募してきたのか、本気で企業や仕事を理解して応募してきたのかは、この質問で差が出ます。また能力が同じなら、よりその企業に対する志望度や入社する目的意識が高い人を採用した方が、入社した後にやる気をもって働き成長してくれそうという期待も持てるはずです。

新卒で入社してから長く勤め上げるような社員が多数派の会社なら、より企業への志望度の高さを求める傾向は強いでしょう。

つまり、長期的な視点で見ると、会社を辞めずに定着して活躍する期待ができるかどうかを判断したいということ。また短期的に見れば、内定した時に競合他社ではなく自社に入社する可能性の高さを測りたいという意図があるでしょう。
 

「合否に関係ない」人事やリクルーター面談の意味

もらったチャンスで深く質問する!

もらったチャンスで深く質問する!


ここで、もっと採用の内部事情に踏み込んで、人事やリクルーターの方たちの立場についても考えておきます。自分が面接に合格させて役員面接に進む学生が、面接の場で役員に向かって会社の理解不足と思われる発言をしたり志望度の高さを感じさせないような態度をとってしまったら……企業によっては「何でこんなに応募意志の低い人が最終面接に来るんだ」と推薦者の評価まで下がりかねません。

だから、人事やリクルーターの心理としては、役員と面接するタイミングまでにしっかりと志望理由をプレゼンテーションできるようになってもらい内定してほしいのです。そこで、志望度を上げてもらうために役員面接の前に、合否には関係がないと前置きされる面談がある企業も増えています。

そこで、このような面談の機会をもらったら志望理由を深めるチャンスです。自分の評価を気にして面談の場で、面接と同じように聞かれたことに対して良いことを言おうとするよりも、自分から企業の理解を深める機会にするためにどんどん質問するのが後のステップにつながる有意義な臨み方です。
 

「この会社でなければならない理由」は「○○」に置き換える

しかし、そもそも、本当に他社ではなくその会社でなければいけない人は、ほとんどいないでしょう。そんなことは、面接官だって本当はよくわかっています。実際に不合格になった時に就職浪人してまで再応募する人はごくわずかだし(少数いますが)、アルバイトでもいいからと入社を希望する人もほとんどいません。

だから、●●社でなくてはいけないのか、と本気で思いこまなければと悩む必要はないでしょう。考え方として、「この会社でなければならない理由=他社と比べて魅力的な点」と置き換えてみます。

「この企業もいいけど、本音は他社でもいいと思っている企業はある」と思っていたとしても、他社と比べてこの企業に感じる魅力を伝えられるように用意しておくことはそんなに難しいことではないとガイドは考えます。例を挙げてみましょう。

1.○○が最も高い/主力事業が○○/顧客の中心が○○
その企業である理由が挙げられない人は、企業の特徴についてもう一歩理解不足です。その企業が存続して、新卒採用をしているわけですから、何かしら企業にはここまで発展してきた独自の強みがあるはずです。歴史、経営者、業績、主力事業、商品サービス、顧客など特徴に注目します。なぜそれが自分にとって魅力的なのかというところで、自分の企業選びの価値観と一致する部分を話します。

2.○○と○○と○○が満たされているのはこの会社
前の項目で挙げる理由だけでは、他社も同じような条件があるけど……と突っ込まれそうなときは、自分が会社や仕事を選ぶ基準として大切にしていることを複数挙げて、それが全て満たされているのはこの会社という理由で絞り込むこともできるでしょう。

3.個人的な思い入れや接点がある
大事なのは自分が確信を持つこと!

大事なのは自分が確信を持つこと!


論理的な理由がなくても、個人的な思い入れや家族・先輩との接点で語ることもできます。はじめて自分が口座をつくったのがこの銀行で、その時にこんなことがあった……という思い出や、自分の親が取引先でお世話になって、というような接点などストーリーで語ります。

名前に、会社と同じ漢字が入っているとか、そこまでこじつけられるのか……というような意味づけをして臨む人もいます。もちろん、その理由だけで決まるわけではありませんが、自分が縁があるんだと確信していれば伝わってくるものはあります。

あくまで一例ですが、このように「他社ではなくその企業が魅力的な理由」は、それなりに志望度の高い企業であれば何かしら語ることはできるはずです。どんな理由でも大切なのは、企業のファンとして好き、または企業の一員になれれば満足ではなく、そこで働いてどうなりたいのか、どう力になっていくつもりなのか、という視点で語ることです。

頭を柔らかくして、友達と突っ込みあいながら意見を出し合ってみてはどうでしょうか。その会社と自分の接点を誠意を持っていきいきと語ることができれば、その姿勢がそのまま熱意として会社に伝わるはずですよ。

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