そこで今回、他の人はどういう理由(動機)でマンションを買おうと思ったのか? そして、その選択基準は何なのか調べてみました。すでに取得済みの方はご自身のこれまでの経緯を振り返り、また、今まさに検討中の方は、今後の参考としてお役立ていただけるよう期待します。
「家賃はムダ」「金利が低い」等を抜いて「広さ重視」がトップ
不動産大手8社が共同運営する新築マンションポータルサイト「MAJOR7」が昨年11~12月、インターネット会員に「新築分譲マンション購入意向者アンケート」(集計数4,686件)を実施、分析結果を今年2月に発表しました。
それによると、マンション検討理由としては「もっと広い住まいに住みたいから」が第1位。前回の調査(07年1月)に引き続き、同じ回答が首位となりました。そして以下、「持ち家のほうが金銭的に得だと思うから」「通勤や日常生活(交通の便)に便利な場所に住みたいから」「持ち家のほうが住まいの質がいいと思うから」……と続いています。
私、ガイドの感覚としては、「家賃は掛け捨て同然でムダ」「老後の安心を求めて」「子供や家族のため」といったマイホームの“資産性”を重視する傾向が全体的にもっと強く出てもいいように思いましたが、結果は「広さの追求」がトップでした。その上、しばしば同様のアンケートでは上位に位置する「金利が低くて買い時」が下位につけているのも興味深く感じました。それだけ、「狭い空間に追いやられた生活を強いられている」ということなのでしょう。
ちなみに、リクルートの「首都圏新築マンション契約者動向調査」(2006年)によると、アンケート回答者が取得した新築マンションの平均専有面積は75.2平方メートルでした(下グラフ参照)。契約者のライフステージ別に見た場合、シングル世帯では面積が広くなっている一方、ご夫婦のみ世帯、あるいは、お子さんのいる世帯では2002年をピークに縮小傾向にあるそうです。
確かに広いことは魅力ですが、その半面、管理費や固定資産税の負担が重くなり、また、毎日の掃除も面倒になるマイナス面を持ち合わせます。“贅沢な悩み”といえば、それまでですが、「トータルコスト」を意識することも忘れてはならない、ということなのでしょう。
次ページでは、『マンションを購入する際、お金をかけてでもこだわりたいポイント』をご紹介します。