「大人目線」で見回しても、子供の危険は回避できない
なぜ、子供は事故に遭いやすいのでしょうか?
パパ・ママ 「子供目線」で見てね! |
また、子供は好奇心のままに行動してしまい、その上、「危ない」「危なくない」といった判断能力も未発達です。そのため、自分自身では危機管理できないばかりか、反射神経も成長途中であるため、事故の瞬間に身体を守ること(受け身)も十分にできず、結果として事故につながってしまいます。
国民生活センターの調査によると、家庭内事故の「性別」による発生比率を年代の区分けなく乳幼児から高齢者まで通して(=全年齢で)見たところ、男性・女性による差異はなかったそうです。ところが、0歳~9歳に限ってみると男の子の事故率が高く、同センターでは「男の子は女の子に比べて活動的な子が多いため」と分析しています。行動範囲が広がれば、その分、危険に遭遇する確率も高まるということなのでしょう。
危険を事前予測し、安全な家庭環境を整備する
では、どうすれば子供を危険から守れるのでしょうか? 以下の4つが解決のヒントになってきます。
1.可能な限り子供から目を離さないようにする 2.「子供目線」に立って室内に潜む危険の発生源を探す (危険を事前予測する) 3.子供の手の届くところにモノを置かないようにする(やけどや誤飲対策) 4.家の中は「安全」だという思い込みを捨てる |
理想論から申し上げれば、「可能な限り子供から目を離さないようにする」のが最善策であることは言うまでもありません。しかし現実問題、専業主婦のお母さんであっても、24時間片時も目を離さず子供と向き合っていることは不可能です。
そこで、危険を事前予測して「事故が起こりにくい家庭環境」を整備するのが現実的な対策となります。キッチンやバルコニーの出入り口にはセーフティーガード(防御柵)を取り付ける、ドアに手をはさまないようガード版を貼る、誤飲や落下防止のためにも、子供の手の届くところにモノを置かないようにする(整理整頓)等々、「子供目線」に立った危機意識の啓発が最も手軽で、かつ、最も効果的な安全対策につながります。
「目の中に入れても痛くない」……かわいい・愛おしいという意味のたとえとして、しばしば使われる慣用句です。すべての親御さんにとって、わが子は「目の中に入れても痛くない」存在でしょう。それだけに、お子さんを危険な目にさらさないためにも、室内事故から子供たちを守る努力を怠ってはなりません。