オープン1ヵ月で来場者数300万人。
個々の施設や店舗の魅力は大きく貢献している。
しかし、それ以上に六本木ヒルズは「21世紀らしい都市空間」として、多くの人々を魅了し続けるであろう。
人々を空間で魅了する秘密とはいったい何か?
● ヒットの秘密
六本木ヒルズは、なぜ21世紀らしい都市空間なのか?
少なくとも3つの秘密があるように思える。
1.アートな自然
六本木ヒルズには、至るところに「アートな自然」がある。土の匂いもある。
程良くアートを取り入れた自然は、訪れるたびに「飽きのこない魅力」を提供する。
2.丸み
六本木ヒルズの建物は丸い。散歩道も曲線である。なだらかな起伏もある。
汐留シオサイトや丸の内、恵比寿ガーデンプレイス、表参道といった街並みも素晴らしいが、どちらかといえば直線的で長方形である。故に行き交う風景が、少し窮屈になりがちだ。
六本木ヒルズに行き交う風景は、丸みを帯びている。
理由は分からないが、平和であたたかい気持ちになれる。
歩いたり座ったりするだけでも心地よい。
人工で風景が丸いのは、六本木ヒルズとディズニーシーぐらいかもしれない。
3.オープンマインド
六本木ヒルズは、あらゆるTPOにオープンマインドである。
お昼から5,000円する「ひさご弁当」をレストランで食べてもよいし、ヒルズ内のベンチに座ってサンドイッチを食べても、アートな自然がやさしく包んでくれる。
愉しむ時間も自由だ。
朝から毛利庭園を散歩するのもよいし、夜遅くまで映画や食事・買い物を楽しむこともできる。
六本木の夜景を肴に粋な会話を満喫したければ、会員制のクラブに入会するという選択肢もある。