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ガイドいちおし!日本のスゴイ隠れ技術ベスト5 身近な日本の大発明・技術(中)(2ページ目)

私たちの身近な商品の中に、日本独自の技術や発明が活躍していることが多い。今回はその中で技術的アドバンテージの大きなベスト5を選定し、その素晴らしさを紹介したい。

執筆者:木村 勝己


科学雑誌“Nature”掲載で注目

酸化チタンによる光化学反応が世界的に注目され出したのは1972年からである。科学雑誌“Nature”に掲載された“酸化チタン電極を用いる水の光分解”が発端になっている。

これは研究者の名前により“ホンダ・フジシマ効果”と呼ばれているものだ。本多健一氏(当時:東大助教授)と藤嶋昭氏(当時:東大大学院生、現:神奈川科学技術アカデミー理事長)による成果である。これは日本発の世界に誇れる技術である。

用途開発も積極的に進められ、先に上げたような商品に利用されてきている。市場規模は近い将来に1兆円産業になるとの予測もあり、また環境浄化への効果も大きく、多くの分野で利用拡大の期待がされている。

第3位: ICカードの発明

銀行のキャッシュカードを初め、金融や行政、流通、交通、通信分野など用途は未知数キャッシュカードやクレジットカード、JRのSuicaやソニーの電子マネーEdyといったように、私たちの周りではICカードが身近になってきた。 今までの磁気カードに比べて、データの記録容量も格段に増え、セキュリティ機能も強化されている。

ICカードは、日本では1970年に有村国孝が発明したが、同時期にフランスでもローラン・モレノ(Roland Moreno)が発明している。しかし、有村氏は国内のみの特許出願で、外国特許出願をしていなかったことから、有村氏よりやや遅れて発明を完成させた、フランスのイノバトロン社が世界主要国の特許を取得してしまった。

ヨーロッパではテレホンカードが、1984年に磁気カードからICカードに切替えられ、ICカードの普及で日本を大きくリードしていた。そして1970年代後半には、CPUを搭載して単体で演算能力を持つICカードの登場となっている。

これはその特徴により次ページの用途が期待される。
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