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ガイドいちおし!日本のスゴイ隠れ技術ベスト5 身近な日本の大発明・技術(上)(2ページ目)

私たちの身近な商品の中に、日本独自の技術や発明が活躍していることが多い。今回はその中で技術的アドバンテージの大きなベスト5を選定し、その素晴らしさを紹介したい。(第1位の紹介)

執筆者:木村 勝己


光ファイバーの転送速度

ハロゲンや鉛を含まない環境配慮型光ケーブル写真:古河電工ADSLでのブロードバンドが普及している中、光ファイバーを使ったブロードバンド接続が、だんだんそのシェアを拡大している。これは上り・下り回線とも100Mbpsの、本格的なブロードバンドを実現するものだ。動画を使った双方向のコミュニケーションが、ストレスなくできるようになるのである。

この光ファイバーは、ガラスやプラスチックの細い繊維でできている、非常に純度の高いケーブルである。電気信号をレーザーにより光信号に変換し、光ファイバーに通してデータを送信する。

電気信号を送るメタルケーブルと比べて信号の減衰が少なく、通信速度は段違いに速く、長距離でのデータ通信が可能となっている。既に研究段階では1Tbps(1000Gbps)以上の転送速度を実現しており、理論値では100Tbps程度が可能ということだ。


周辺技術を含めた日本の発明

ここで使われている光ファイバーは日本の発明であり、関連開発でも世界的に貢献している。発明者は工学博士の西澤潤一氏である。東北大学教授、東北大学総長を経て、現在は岩手県立大学学長である。”光通信の父”とも形容されている人だ。

ガラスの中心に材質のちがうガラスを入れる構造により、光ファイバーを作ることが可能と考えての研究成果である。このほか電気信号を光に変える光発振素子や、受光した光を再び電気信号に変換する光検出素子などの開発も西澤氏の成果である。そして古河電工は1974 に世界で初めて光ファイバケーブルの製造に成功したのである。

そして次ページのように、全国への光ケーブル施設が進められる。
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