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東北大の酸化亜鉛青色発光ダイオードの凄さ(2ページ目)

酸化亜鉛による世界初の青色発光ダイオードの開発に、東北大学金属材料研究所が成功した。中村修二氏の発明とどう違うのか?何故今までできなかったのだろう?その特徴と今後の可能性を見る。

執筆者:木村 勝己


成長温度調整法の開発

酸化亜鉛の結晶を作る際に、表面温度が400度のときに、p型を作るのに必要な窒素を混ぜる。その後レーザーを照射して1000度に熱し結晶を育てる。そしてこの間を規則的に往復を繰り返す“成長温度変調法”を開発し、p型酸化亜鉛の結晶合成に成功したのである。

成長温度変調法によりできたp型結晶と、電子の多いn型結晶を接合してダイオードをつくり、青色発光に成功した。

今後、安価で発光効率の良い紫外線レーザーの開発も、期待できるようになってきた。これが実現すると、青色レーザーを使った次世代DVDよりも、4倍ほど記録容量のアップが可能となる。

コストメリットで期待される市場拡大

酸化亜鉛は化粧品において、紫外線カット材料として使われているものであり安全性も高い。コストメリットが生かされ、信号機や携帯電話や屋外大型ディスプレイなどに採用が加速しそうである。

今後はランプに変わる照明分野や、次世代DVDなどの映像記録メディアに利用が期待され、数兆円規模の市場を動かす可能性があるといわれている。酸化亜鉛は、材料としては豊富にあるので、安くできるのが最大の特徴。街路樹に青い光のデコレーションを見かけるようになってきたが、さらに多くの場所で生活が彩られることになりそうだ。

<関連リンク集>

東北大 川崎研究室
http://www.kawasaki.imr.tohoku.ac.jp/


ノーベル賞級の大発明
http://allabout.co.jp/gm/gl/16504/


実用化途上の新技術
http://allabout.co.jp/gm/gl/16504/


アイデアの発想法
http://allabout.co.jp/gm/gl/16504/

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