6.部品の選定
機能毎の確認により各機能に必要なスペックが見えてくる。そうするとその達成の為に材料や部品の選定を行う。
従来の流用で行ける機能部品は、分解しやすいものや、他の部品と組み合わせしやすいものを選定する。この試作は全体の大きさや実装のまとまりに部品選定の重きをおかず、発明品全体としての動作確認が確実にできることを優先させる。
“すいすいドルフィン”の場合は、本体の計測の部分は市販のストップウォッチを流用して、姿勢スイッチとの接続部に専用回路を開発して追加した。
試作と部品選定には技術的な検討が重要
”すいすいドルフィン”の動作確認用試作品。市販の時計のケースに組み込み、実装テストを進める。
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姿勢スイッチの試作では、先の機能実験で揺れに対する信号処理が必要なことがわかったので、その負担を軽くする為に材料の選定をした。スイッチの材料である金属粒子の電気抵抗が重要であるが、金属材料の資料を調べていくと、同じ金属でも接触圧により電気抵抗が大きく違うことがわかる。
姿勢スイッチには低い接触圧で電気抵抗が小さい必要があり、この材料の選定をした。また、またこの接触抵抗を維持するには不活性ガスの封入が有効であることもわかった。
ここの例でいいたいのは、試作と部品選定には技術的な検討が重要であるということ、その検討には色々な文献も調べる努力が必要ということである。ただ研究者になるのではないので殆どが普通に調べればできる範囲ではある。
部品購入は次ページのように予算との相談になる。