都知事選に現れた「変わった公約」
先月行われた6カ国協議では、拉致問題と核ミサイルについてが大きなテーマ。これらの話題を先導するかのような話が、実は、今年4月の都知事選に公約として掲げられていたのだ!
その「変わった公約」を発表したのは、あの”ドクター中松”こと、中松義郎博士。ドクター中松は、米国科学学会で歴史上5人の「世界一の偉大な科学者」に選定されているほどの大発明家。今年4月の都知事選に出馬したことも広く知られている。
ドクター中松氏は、今年2月に日本海、3月には日本上空を越えて太平洋に着弾したテポドンの発射を機に、「ミサイル攻撃を防止できる装置の発明で、首都を、そして都民をこのミサイル攻撃から救う!」という公約を発表したのだ。もしこれが実現したなら大発明である。ノーベル賞も確定したといってもいいだろう。
ミサイルがUターンする?
ドクター中松氏が発明した装置の名は「ドクター中松ディフェンス(DND)」である。週刊新潮のドクター中松氏へのインタビュー記事によると、その原理は次のようなものだ。
まず、日本が独自に開発した偵察衛星で飛来するミサイルの位置情報をキャッチする。そして弾頭に埋め込まれた方向制御装置に信号を送り、90度づつミサイルを180度回転させる。
その結果ミサイルは発射基地に逆戻り相手が自滅するというのだ。これができたら、迎撃ミサイルより成功率は断然高そうだ。
パトリオット地対空ミサイル写真提供:防衛庁
迎撃ミサイル構想より経済的
北朝鮮が日本海に向けて発射したテポドンは、1弾目は日本海に落下し、2弾目は日本上空を飛び越えて太平洋側に落下した。北朝鮮は日本全土を射程に収めた長距離弾道ミサイルの開発に成功した感じだ。
開発の次の段階であるICBM(大陸間弾道ミサイル)もそう遠くはなさそうである。これを防衛する方法としては戦域ミサイル防衛(TMD=Theater Missile Defense)が期待されていた。
偵察衛星で敵ミサイルを探知し、その飛行経路を計算して迎撃ミサイルで打ち落とす構想である。研究開発から配備までに1兆円以上の費用が見積もられており、また迎撃精度を上げるにも技術的に難しい。
しかしこの「ドクター中松ディフェンス(DND)」は次ページのように大発明の可能性が...。