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連載 ヒットの秘密(5) バウリンガル大ヒットの立役者(3ページ目)

発売以来半年で30万台の売上を達成した犬語翻訳機の『バウリンガル』。そのヒットの要因はどこにあるのだろう?タカラの開発者へのインタビューによりその秘密を探ってみた。

執筆者:木村 勝己

ひらめきと緻密さ

タカラ本社の受付嬢
アニメから抜け出たようなコスチューム。こういうところにもタカラの“遊び心”が表れているようだ。
「おもちゃメーカーがビールサーバー!? タカラも面白いことするなぁ」五島氏がタカラの中途採用の募集広告を目にした時、「面接を受けよう」というより「一度話をしに行こう」という思いで応募。社長との最終面接では、「ビールサーバーを開発した部署に入れてくれなければ、落としてくれても構わない」とまで言った。そして、わずか入社3ヵ月後にはバウリンガルの担当になった。

タカラという会社の面白いところは、入社間もない若手社員に、これほどのプロジェクトをまかせてしまうところだ。失敗を恐れない社風、作って見なければわからないだろう的な社風が垣間見える。

楽しいこと、自分の好きなことに夢中になる人たちが、アイデアを形にし、売るための戦略を立てる。ひらめきと緻密さが同居する会社の風土に、ヒット商品を生み出す大きなエネルギーが培われる。

バウリンガルの今後は、6月に韓国で発売開始、夏には米国で発売を開始する。その後ヨーロッパへ拡大し今年度は海外で200万台を販売したいと目標は大きい。
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