マーケティング/マーケティング事例

100円トイレ!あなたは利用する?しない?(2ページ目)

秋葉原に建設費9000万円をかけて有料トイレがオープンしました。通常はトイレは無料というのが常識ですが果たして有料トイレを使う人はいるのでしょうか?ガイドが体当り取材で現場検証を行ってきました!

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

有料トイレの中はこうなっていた!

オアシス@秋葉原
有料トイレのレイアウトはこのようになっていた! 手洗い(ピンク)、洋式トイレ(イエロー)、男性用便器(ブルー)
スモークのかかった自動ドアが開き、有料トイレの中に一歩踏み込むと開放感あるスペースが広がっていた。向かって左手に3部屋の洋式トイレ、右側にはお手洗いと2台の男性用便器。まだオープンしたてなのでとても綺麗なスペースだ。

早速、洋式トイレに入ってみる。来る前に想像していたのとは違って少々狭い。普通のトイレと変わらないくらいの大きさではないだろうか。付属設備も秋葉原と言うことでハイテク設備を兼ね備えているかと思いきや、ウォシュレット、消臭剤などあまり真新しいものはない。ただ、間接照明を使うなどおしゃれな内装ではある。新しいビルのトイレとはあまり変わったところはないが、やはり公衆トイレに比べれば格段の快適さである。

滞在している1分ほどで物見遊山の老人や秋葉系の若者など次々にこの有料トイレに入ってきた。やはり物珍しさで1度は見学してみようという人がかなりいるようだ。

有料トイレの競合を調査してみよう!

次に、『オアシス@秋葉原』を後にして競合調査を行ってみた。近隣はかなり競合がひしめき合う状況だった。まず一番近い競合トイレはJR駅構内のトイレ。これは『オアシス@秋葉原』から100mあたりの所に位置していて、駅構内という立地条件も手伝って利用者はかなりこちらを選ぶ確率も高いだろう。

次に近いのが、『オアシス@秋葉原』と通りを挟んで向かいにある大手家電量販店のトイレ。店内に入って実際にトイレの位置を確認すると、3階から上にしかないらしい。そこでエレベーターで3階まで上るとトイレをチェック。トイレはかなりきれいで、たくさんの利用者で溢れていた。

もう一つの競合は地下鉄秋葉原駅へ向かう通路にある公衆トイレ。こちらは『オアシス@秋葉原』から200mほどのところに位置するが、若干古く、従来の公衆トイレのイメージそのままであった。

このように多くの競合が無料で同等のサービスを提供している秋葉原駅周辺で果たして100円といえども有料のトイレは必要だったのか?

次のページでは、有料トイレのターゲット利用者や立地条件などをマーケティングの観点から見ていくことにしたい。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます