平和への想い・ノーベル賞
ノーベル賞とは、ダイナマイトの発明者であるアルフレッド・.ノーベルの遺言に基づき創設されたものであり、財団により運営されている。
ダイナマイトは社会の発展に貢献し、ノーベル氏は莫大な財産を築きました。ところが戦争に使われたことを非常に悲しんだノーベル氏は、遺言で基金を設立して、その利子を毎年最も人類に貢献した人に賞として与えるようにしたのである。
1901年から授与が始まり、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞の5部門が選出された。1969年よりノーベル記念経済学賞が新設され、現在では6部門になっている。
授賞式は一大イベント
授賞式は、ノーベルの命日である12月10日に行われ、平和賞以外の5賞はストックホルムのコンサートホールで、平和賞はオスロ市庁舎で行われ、スウェーデン国王により賞が手渡される。
またそれに先立って、授賞者によるレクチャー及びレセプションが数日に渡って行なわれ、授賞式の夜には晩餐会が行われるということである。
真の姿をとらえたメダル
ノーベル賞の選出は1年前から調査が進められる。ノーベル委員会により依頼された、全世界の主要大学と専門家によって極秘に他薦されるのだ。1賞あたり3人迄の受賞が認められている。賞金額はおよそ1億円位であり、3人受賞の場合は3等分される。
メダルの表にはノーベルの横顔がデザインされている。裏は賞によってデザインが異なり、物理学賞と化学賞は、“自然の女神・ナツーラ(nature=自然)がかぶっているベールを、科学の神・スキエンチア(science=科学)がそっと持ち上げて、自然の女神の素顔を見ている”ものである。
自然の真の姿をとらえようとする科学者の姿を象徴しているとのことだ。そして日本でも、次のように科学者の姿を真に評価できる体制も必要なようだ。