のろし、かがり火、ほら貝、太鼓、飛脚や伝書鳩などである。
中国では紀元前7世紀くらいから、こののろしの歴史があるそうだ。
のろしは中国で「狼煙」と表現されたが、これは狼の糞を燃料にしたことから表された言葉のようだ。肉食獣特有の硝酸分を多く含む糞のため、風があっても真っ直ぐに上昇するそうだ。
そしてのろしは、煙のオン・オフで情報を伝えるものであり、まさにデジタル通信である。そして通信の歴史はいかに情報を早く伝達するか、この努力の積み重ねであった。
のろしの文化がなかったマラトンでのペルシア軍とアテナイ軍の戦いでは、勝報を伝えるためにアテナイ城まで伝令が走った。しかし、走りつづけたことによる疲労で、市民に伝えると同時に卒倒絶命したのは有名な話。オリンピック大会でのマラソンも、第1回目はこのコースから始まっている。
≪附属福岡中学校の生徒の作品≫
このような通信の時代を経て、18世紀のヨーロッパで現代に通じるような新しい遠距離通信が発明された。1791年、フランスのクロード・シャップの発明した腕木通信である。
これは、電柱のようなもので組んだ矢倉の上に取り付けた、自在に動く3本の腕木を、下にいる人間がロープにより動かして、そのアルファベットの形を変えるものである。
この腕木通信局を、丘の上などに約10km毎に設置して、望遠鏡で読み取りながらリレー式に情報を伝達していくものであった。まさに近代通信の始まりはデジタル、それも光通信(視覚通信)といえそうだ!
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