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ノーベル賞級の特許訴訟! 青色発光ダイオードの特許権は?

ノーベル賞候補との噂も出ている青色発光ダイオードであるが、この発明の報酬に対して、疑問が提起された。発明者の中村氏が発明当時に勤務していた会社に対して、特許権の帰属等を求め提訴したのだ。

執筆者:木村 勝己

ノーベル賞級の発明といわれている青色発光ダイオードであるが、この開発者が発明への正当な報酬を求めて、開発当時の企業を相手に訴訟を起こしたことが話題になっている。20億円という金額を要求しているが、これは訴訟を始めるために設定した金額であり、正当な報酬からすると小さい金額だそうだ。

この開発者は中村修二氏であり、日亜化学工業の研究員をしていた時に青色発光ダイオードを開発した。現在はカリフォルニア大サンタバーバラ校の教授である。

人間が光として見えている可視光は、赤・緑・青の三原色の光でできている。これらの組み合わせで好きな色が表示できるのである。つまり従来から商品化されている赤と緑の発光ダイオード(LED)の他に、青色の発光ダイオードが加われば、LEDディスプレーがフルカラー表示することが出来るようになるのである。

図のように赤と緑だけの混合では黄色系の色しか表現できないが、青色が加わるとピンク系やシアン系の色も表現でき、さらに白色も表現できるようになるのだ。この三原色の混合比率を変えることで、色彩の違うさまざまな色が表現できるのである。

このような理由から今までは、テレビの操作ボタンの表示、電子レンジの表示、駅の電光掲示板など、LEDを使ったものは赤・緑・橙などの単色表示が多く、多色を必要とする画像の表示は殆どなかった。

光は色によってそれぞれ違った波長の波を持っているのである。上記のように発光ダイオードも赤や緑の波長のものは既に開発され、商品として世の中で活躍していたのであるが、波長の短い青色の光を発光させるのが難しく、研究者は色々な材料を組み合わせて、青色を発光させるべく試行錯誤を繰り返していたのである。

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