このような中で、中村氏は青色発光ダイオードの開発や青色レーザー発振の長時間化で、常に大手の研究所をリードして、日亜化学の名前を一躍有名にしたのである。

今回の訴訟は、日本企業の技術者に対する発明報酬の低さや、待遇の低さに対して問題を提起した形である。また職務発明は企業に帰属することが常識となっているが、経済の国際化のなかで、優秀な人材の流出を防ぐためにも、企業の知的財産権に対する意識改革が重要になってくるようだ。

特許法第35条では、職務発明に対して次のように述べている。
“従業者は、契約、勤務規則その他の定により、職務発明について使用者等に特許を受ける権利若しくは特許権を承継させ、又は使用者のため専用実施権を設定したときは、相当の対価の支払を受ける権利を有する”

一般的に企業は職務規定で職務発明は会社に帰属することを明記していることが多い。但し発明ごとに個別に譲渡契約がなされることが必要のようだ。

このような中、従業員の発明に対する企業の対応も積極的になって来ており、発明報奨金の大幅なアップがなされている。特に研究成果が会社の発展に直接関わる製薬関係の企業は積極的であり、最高5000万円位の報奨金が数社から発表されている。

今回の訴訟をきっかけに、企業や研究者の知的財産権に対する意識が高まり、双方にメリットが得られる方向に議論が発展すれば良いと思う。

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