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イタリア年2001プロジェクトは、ルネサンス時代における近代科学の芽生えから、現在までのイタリア科学の歴史をたどるとともに、ルネサンス期の発明とその延長としての現代の科学的発明を対比しながら紹介している。
この中で、"ダ・ヴィンチとルネサンスの発明家たち展"を見学できたのでその紹介をしたい。この展示会は東京・お台場に7月に開館した日本科学未来館の、オープニングを記念した特別展である。
また展示会のレポートに続き、ダ・ヴィンチの発明品を中心にした、ルネサンスの時代についてもご紹介したい。
会場には、ダ・ヴィンチのスケッチをもとにいくつかの実物大の模型を展示してある。歯車を組み合わせた発明品の展示が多かったが、その組み合わせはユニークなものばかりであった。中でも興味深かったのは、一方向にハンドルを回転するだけで角柱が往復運動するものや、ハンドルを左右に繰り返し回転すると、軸が一方向に回転するものなどである。これらは複数の歯車のリーレー回転の妙技といえよう。そしてこれらを製粉機や建設機械の発明に多用していた。
実物大の、人力飛行機も凄い。人が手と足でペダルを扱ぎ、コウモリのように羽ばたいて飛ぶ構想であるが、木造の模型からは明らかに飛びそうな感じは受けなかった。現代の軽量素材を使えば可能性はあるのだろうか?
アニメーションの説明で面白いものがあった。水流を利用して、川の上流に進むボートである。ボートの両脇につけた水車が水流で回転すると、上流の岸からつながれたロープが巻きつき、上流に引っ張られて進むわけである。実物があったら乗ってみたい。
ダ・ヴィンチの鏡文字のスケッチも見られて楽しい見学でした。
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