『緊張の緩和』は緊張がミソ
それほど大きな仕掛けがなくても、クスッという笑いにつながるのが『緊張の緩和』だとしたら、それはどうしてなのでしょうかここでミソになってくるのが『緊張』です。いったん、緊張した場の空気を作ってやり、それを和ませるという2段構えなのです。
例えば、『おしゃれなバー』と『にぎやかな居酒屋』、どちらのほうが相手の笑いを取りやすいと思いますか?にぎやかな居酒屋…じゃないですよ。答えはバーです。バーと居酒屋では、バーのほうが一種独特の緊張感がありますよね。それを利用できるからです。
バーであれば、ちょっとした洒落ですら、場内の雰囲気とのギャップが手伝って、相手は笑ってくれることのほうが多いはず(もちろん、場の雰囲気を大きく壊してしまうようなものは、笑う代わりに嫌な顔をされます)。居酒屋では、すでに相手がリラックスしてしまっていて、こうはいきません。
さて、商談の現場はバーと居酒屋、どちらに近いイメージでしょうか?おそらく、多くの場合がバーの感じですよね。だからこそ、『緊張の緩和』が活きてくるのです。
雰囲気をつくってから、それを緩ませる
ヒロシという最近人気の芸人さんがいます。独り言のようにつぶやく愚痴がおもしろいのですが、あの内容をなんのシチュエーション設定もなく聞いたとしたらどうでしょうか?少なくとも、笑いの要素は減少します。
あのBGM、あのホストばりの衣装。両手をポケットにつっこんだ立ち方。すべてが、そこからのギャップを起こすための雰囲気作りなわけです。ビジネスの現場で、彼をそのまま真似るわけにはいきませんが、学べる要素は少なくありませんね。
まずは、『まじめで誠実そう』とか『プロのビジネスマン』といった自己演出をしっかりとおこなうこと。それができていたら、雰囲気作りは準備万端です。くれぐれも、『だらしない営業マン』『ボヤっとした営業マン』といった印象を与えないようにしておきましょう。緊張の緩和のための雰囲気作りができないだけでなく、様々な面で損しちゃいますから。
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