提案営業・ソリューション営業・コンサルティング営業。セールス関連の書籍にはそんな言葉が溢れている。読んでみると確かに理にかなった営業手法だ。しかし、やってみると上手くいかない。提案営業が失敗するのはなぜだろうか?その理由を考えながら、提案営業の本質に迫ってみよう。
■ 提案する相手を間違えている
現場(部長や課長や業務担当者など)の評判はよかったのに、いよいよクロージングというときになって経営陣からストップがかかり、商談が終わってしまうことがある。これは、提案する相手を間違えているからである。
ほとんどの場合、現場の部長や課長に「最終的な決定権」はない。最終的な決定権を持つのは経営陣である。経営陣がYesかNoかを決めるのだ。私たちは経営陣(そのなかでも特に影響力が大きい人物=キーマン)に対して「直接」提案する必要がある。
また、現場の視点と経営陣の視点は異なる。現場の部長や課長にとって重要なのは、自分の監督下の問題を解決することである。それに対して、経営者や役員などの経営陣にとって重要なのは「経営上の重要課題」を解決することである。そのため、提案が現場レベルで受け入れられても、経営陣に受け入れられるとは限らない。
経営陣に直接提案しない場合、現場の部長や課長に対して行った提案の内容は、経営陣に「間接的に報告」されることになる。この段階で、私たちが伝えたいことの80%は失われてしまうと考えたほうがよい。なぜなら、現場の部長と経営陣とでは視点が異なるからだ。あなたが伝えたいことは経営陣には報告されない、あるいは上手く伝わらない可能性が高い。
アポがとりやすいからといって、決定権のない部長や課長に提案するのは無駄な行為である。どんなに困難でも、提案は決定権者に直接行わなければ意味がないのだ。
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