営業の生産性を高めるSFA

SFA(Sales Force Automation)という言葉を知っているだろうか。日本語に訳すと「営業の自動化」となるが、簡単に言えば、IT活用の遅れている営業部門の業務をITで支援しようという試みである。

情報機器を活用して事務作業を効率化するOA(Office Automation)や、ITを活用して工場の生産作業を自動化するFA(Factory Automation)の営業版と考えると分かりやすいだろう。

日本では90年代後半にSFAブームが起こった。専門誌やインターネットで頻繁に取り上げられ、営業力を強化したいと願う多くの企業は、SFAという魔法の薬に飛びついた。

しかし、流行ものは何でもそうだが、流行に踊らされて導入した企業と、本質を見極めて導入した企業では、明暗がハッキリと分かれた。一方は巨額をドブに捨て、一方は期待以上の成果をあげた。あなたの会社ではどうだろうか?

ブームの熱も冷めたいま、改めてSFAの価値を考え直してみよう。

業務効率化ツールとしてのSFA

SFAを日本語に訳すと「営業の自動化」となる。しかし、「営業の自動化」と言っても、営業を完全に自動化することは不可能である。いくらシステムを導入しても、機械が人間に代わって営業をすることはできない。実際には、営業担当者が効率よく業務を行なえるようにITで支援し、営業の生産性を高めるのがSFAの役割になる。

例えば、提案書や見積書を作成したり、商品の情報や在庫を調べたり、営業日報を書いたりという、定型的な作業をシステム化することで、作業効率をアップする。営業担当者の作業効率が良くなれば、ひとりの見込客にかかる時間が短縮され、より多くの見込客と商談することができる。顧客あたりの営業コストが下がるわけである。

営業支援ツールとしてのSFA

営業担当者の作業効率が良くなれば、営業の生産性が高まる。しかし、営業の生産性を高めるには、作業の効率化だけでは限界がある。いくら見積書が早く作成できても、いくら営業日報が電子化されても、成約できなければ意味がない。

営業の生産性を高めるには、2つの方法がある。ひとつは、見込客数を増やす(単位時間あたりの商談数を増やす)こと。これは、作業効率をアップすることで実現可能だ。もうひとつは、成約率を高めること。これはそう簡単にはいかない。

成約率は、アプローチ、情報収集、問題把握、解決策提案、製品デモ、クロージングといった一連の営業活動の中で決定される。これらのフロント業務をシステムが代行することは不可能である。SFAの役割は、営業担当者のフロント業務を支援することになる。あくまでも主役は営業担当者。SFAは営業担当者を支援する脇役だ。

例えば、標準的な営業プロセスを定義し、案件ごとに商談がどこまで進んでいるか、見込みはどのくらいあるかを管理する。すると、案件の優先度がハッキリするため、限られたリソース(商談時間など)を、効率よく(成約確度が高い順に)割り当てることができるようになる。成約確度が高い順にリソースを割り当てることで、成約率を最大化することが可能になる。

次のページでは、SFAが提供する個別の機能について紹介しよう。 → 次のページへ

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