営業のノウハウ/営業の目標・売上管理・顧客管理

【連載】満足の先にあるロイヤルティ 第3回 難★ 顧客ロイヤルティの育成(後編)

顧客は購入後に必ず後悔するものだ。顧客が不安に感じているこの時期に、気の利いたアフターフォローをすることで、顧客ロイヤルティはぐっと高まる。

執筆者:鹿俣 之信

顧客は購入後に必ず後悔する

顧客は購入後に必ず後悔するものだ。本当に自分の決断は正しかったのだろうか。別の選択肢のほうが良かったのではないだろうか。あなたも大きな買い物をしたとき、そういう思いをしたことがあるのではないだろうか。

顧客が不安に感じているこの時期に、気の利いたアフターフォローをすることで、顧客ロイヤルティはぐっと高まる。

【事例】 ある化粧品会社では、販売3日後に「お買い上げありがとうございました」という内容のお礼状を出している。また、販売2週間後には「ご不満な点はございませんか?どんなことでも気軽にご相談ください」という手紙(もちろん、フリーダイヤルの電話番号も書いてある)を出している。そして、化粧品が使い終わるころ、再購入を促す手紙を届けている。これらの手紙は、全て営業担当者の手書きだ。この会社の顧客の再購入率は、同業他社と比べて非常に高い。

あなたのことをいつも気にかけています

購入後の後悔が起きている時期に、顧客に手紙を出すのはとても有効だ。手紙を受け取った顧客は「買った後もちゃんと気にかけてくれている。この人から買ってよかった」と安心する。

特に手書きの手紙は、顧客の心に残る。十把一絡の内容ではなく、顧客の個人的なことについて書かれていればなおさらだ。手書きのパーソナルレターは手間がかかる。だからこそ心が伝わる。あなたも手書きの手紙を多用しよう。

時間が許すならば、顧客を直接訪問するのもいい。あいさつがてら顧客を訪問すること(表敬訪問)を「無駄である」と考える人もいるが、決して無駄ではない。むしろ顧客の信頼を得るためには必要不可欠だといっても良いだろう。購入後にあなたが顔を出すだけで、顧客ロイヤルティは確実にアップするのだ。どんどん訪問しよう。

【実践】 販売一週間後に手書きのお礼状を出してみよう。

【実践】 販売一ヶ月後に顧客を訪問し、不満がないか聞いてみよう。

【実践】 自作のニュースレターを毎月顧客に届けよう。

大切なのは、「私たちはあなたのことをいつも気にかけていますよ」というメッセージを、顧客に伝えること。たったそれだけで、顧客ロイヤルティはぐっと高まる。にもかかわらず、これを実践している営業担当者は、あまりにも少ない。

【参考】 購入前に商品の良さを説明するのは誰でもやっている。購入後にも商品の良さを説明しよう。顧客は購入後の後悔から、自分の決断を肯定する理由を探している。商品の素晴らしさを改めて説明し、顧客の決断が正しかったことを示してあげよう。

次は、一貫性のある顧客対応について考えてみよう。 次のページへ

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【連載】満足の先にあるロイヤルティ
第1回 満足していても顧客は離れていく
第2回 顧客ロイヤルティの育成(前編)
第3回 顧客ロイヤルティの育成(後編)
第4回 ゼロ以下顧客とロイヤル顧客
第5回 あなたにロイヤルティはある?

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