営業のノウハウ/営業のクレーム対応

クレームを味方にする上手い対応のコツ(2ページ目)

営業をやっていて「クレーム」には頭を悩まされるもの。そんなクレーム対応における適切な謝り方のステップと行動」についてお話していきましょう。

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド

状況をしっかり聞く

クレームをつけるということは、普通かなり感情的になっているはず。したがって、まずは相手の「気持ち」をしっかり受け止めること。そうした対処によって、できるだけ冷静になってもらおう、ということです。その際の注意点は、2つ。

・ 大きめの相づちを打つ
・ メモを取る

意外と忘れがちなのが、2つめの「メモを取る」というやつ。これをやらないと、相手が「本当に私の話を聞いているのか?」と逆上することになりかねません。

と同時に、「事実関係」をできるだけ正確に、漏れなく掴むことも重要。なぜなら、この後行う「収拾策」に大きく影響するからなのです。コツは、以下のような「5W1H」で聞く、ということ。

・ What(何が起きた<起きている>?)
・ When(いつ起きた?)
・ Where(どこで起きた?)
・ Who(誰が原因?)
・ Why(なぜ起きた?)
・ How much(被害額や影響度は?)

ここでのポイントは、「はじめは気持ちを聞くのが中心で、徐々に事実確認の質問をしていく」という点です。相手の気持ち・状況の変化を測りながら、うまく流れをコントロールしたいものです。

収拾策の提示

上記2つのステップを踏んだ上で、やっとこの「収拾策提示」に移っていきます。その際できれば、複数案を提示できればベターですね。それによって、2つの効果があると考えられます。

・ 真剣に考えたことのアピールになる。
・ 「誰の責任か?」でなく、「何か問題か?」の方に、より目を向けさせることができる。

2番目の理由ですが、複数案を提示することで、「どっちの案の方が適切かな?」と相手に考えさせることができるからです。

タイミングを見計らって、できればその「収拾策」について意見を求めましょう。それによって、「一緒に考える」というモードに持っていくことがしやすくなります。

このようなステップを踏むことによって、相手を『巻き込む』ことができ、謝る側(こちら側)の立場を少しでも理解してもらえます。そうすると、心理的に許しやすくなり、事態は一気に収拾に向かうことになります。

クレームと上手く付き合うのが、いい営業マン

クレームは起こるもの。ポイントは、起こった時にどれくらい迅速にかつ適切に対応できるか、なのです。

ただし、それで終りではありません。クレームの再発防止策を考えましょう。その際、上司や関係部署を含め、組織として対処することが大事です。行ったその「対処策」をお客さんにしっかりアピールして、安心と信頼を回復し、できるならそれらをより強固なものにしたいものです。

「クレームは最大のチャンス」という言葉は何度も聞いたことがあるでしょう。ぜひクレームとしっかり向き合い、うまく付き合っていきましょう。

 


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連載:イニシアティブ・セールスBasic

 

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