ビジネス、仕事には欠かせない“会議”・“ミーティング”。よく考えれば、丸一日何かの会議だったということもありますよね。でも、時間の無駄としか思えない会議も多くありませんか? 例えば、上司だけが話している会議。上司としても、部下の意見を引き出したり、議論をしたいと思っていてもなかなか盛り上がらない。どうやれば、会議が活性化するのでしょう?
《CONTENTS》●「何か言ってくれよ……」(1P目)●まずは2人で“コーチングもどき”(1P目)●話し手と聴き手を明確に分ける(2P目)●話すうちに自分の考えに気づいていく(2P目)
「何か言ってくれよ……」
「よかった」と思える会議はどれぐらい? |
「部下の可能性を引き出そう」
上司の多くが、部下の意見を聴こうとし始めています。でもなかなか苦労されているようです。こんなことはありませんか?
チームミーティングで、上司のあなたが今後の方針について説明し終わった後、あなたがチームメンバーにたずねます。
あなた:「何か意見はないか?」
メンバー:「……………(沈黙)」
だれも発言しようとはしません。
あなた:「何でもいいんだぞ!」
メンバー:「……………(やはり沈黙)」
こんなふうに、会議の中で、部下の意見を聴こうとするけれども、なかなか部下から意見が出てこない。そんな悩みをお持ちの上司の方が多いようです。
黙っている部下の頭の中では何が起きているのでしょう? もちろん、そこに何もないわけではありません。あなたの話を聴いて、なんらかの反応が起きています。むしろ、あまりにも多くのことが起きすぎて、発言がでてこないんです。
部下の頭の中には自分の言葉がかけめぐっています。「こんなことを言ったらまずい」とか、「ここはおとなしくしておこう」というように、上司の思惑や、他のメンバーとの人間関係を考えて、発言を押し止めようとする言葉。また、「そういわれてもわからないよ」なんていう、諦めの言葉があるかもしれません。
こんな状態を乗り越えて、部下が発言するようにするにはどうしたらいいんでしょうか?
2人で“コーチングもどき”
いきなり全員に向かって発言を求める前に、“あること”を行うだけで、部下からの意見が出やすくなります。その“あること”とは、やはりコーチング。といっても、本格的なコーチングではなく、メンバー同士で2人組を作り、話す・聴く時間を設けるのです。2人だけの空間を作って話しやすい環境を創り、とにかく言葉に出して話してもらいます。ここから、大きな変化が起きてきます。
ここで大事なのは、「話す」こと。
人に何かを話しているとき、もしくは人前で何かを発表しているときに、「ああそうか!」と話しながら気づいたことはありませんか?
話すことは、情報を伝えるための手段と思われがちですが、自分の考えや思いに気づく方法でもあります。しかも、目の前に聴いてくれる人がいることで、より話がしやすくなり、自分の考えに気づいたり、整理できます。この「話す」パワーを活用するのです。
話す中で、頭の中で考えていたときにはわからなかったことや、自分が持っている考えに気づいて、自分の考えが整理しまとまっていきます。
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