コーチング/人材育成・組織作り

コーチングは名作と一緒 感動を呼ぶ名映画監督になろう!(4ページ目)

あなたが最近感動した映画は何ですか? それを観終わったとき、人生について考えさせられたり、感情が豊かになったような気がしませんでしたか? 実は、コーチングってそんな映画のようなものなんです。

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド

コーチングは相手を映画の主人公にする

まずは、相手を映画の主人公だと思ってみましょう。例えば、『ロード・オブ・ザ・リング』に出てくるようなさまざまなヒーロー・ヒロインとみたらどうでしょう? そして、相手が観たい映画を一緒に観ていきます。あなたは相手が映画を作っていくのをサポートしていきます。

本物の映画と違って衣装も証明も大道具も音楽もありません。でも、あなたの聴く力、問い掛ける言葉によって、相手は気持ちよく、映画を描くことができるようになります。このためには、コーチには相手の話を見る・聞く・感じる力や、言葉の奥にあるものを聴き取る力が必要になります。

そして、何よりも忘れてはならないのは好奇心です。「もし、この人が○○になったらどうなるんだろう?」「今、どんな気持ち、思いでいるんだろう?」 相手に対するそんな自由で暖かい好奇心が、相手を安心させて自由にしていきます。

相手が描く映画は、ずっと楽しい映画ではないかもしれません。なかには、ドキドキするアドベンチャーや、とても悲しくなるシリアスな映画もあるでしょう。また、小津安二郎の『東京物語』などのように、淡々としたなかにも深い感動を感じさせるかもしれません。

映画の主人公から、人生の主人公へ

映画を描き、観る中で動く相手の感情、心に潜む思いを見逃さないでください。そこに、その人が何かをしたい・なりたいという意欲の源があります。コーチはその源に思い切りスポットライトを当て、その人の可能性、本質が輝くのをサポートしていきます。そこから出てくる行動は確かであり本物です。しっかりと現実の行動に結び付けていきましょう。

最後の現実の行動に結びつけるのが、コーチングと映画の大きな違いです。映画では「楽しかった」「感動した」で十分ですが、コーチングは違います。そこから具体的な行動を起こし、実際に現実を変えていくのです。これによって、相手は映画の主人公から、その人自身の人生の主人公になることが可能になるのです。

素晴らしい映画を相手と一緒に観てください。

【関連サイト】
■「コーチングの基礎を学ぶ1:聴く・傾聴」
■映画サイト(from AllAbout)
相手が映画の主人公だとしたら
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