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部下を指導するときに読みたいコーチング本・ベスト5 お薦めコーチング本・ベスト5(3ページ目)

部下を指導するときに、どのコーチング本を読んだらいいいのか? 私・宇都出雅巳が独断と偏見で選ばせてもらったコーチング本・ベスト5の発表です。

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド


『第1位:コーチング・バイブル』

新しい組織・マネジメントにおけるコーチング
第1位は私がこのサイトの「ガイドお薦め書籍」コーナー「で唯一紹介している本です。ただ、今回は「部下を指導するときに読みたいコーチング本」というテーマだったので、正直なところ、ランキングに入れるかどうか悩みました。プロのコーチでも読み応えのある深さがある本だからです。私自身、すでに何百回となく読み直していますが、今でも多くの発見があるほどです。

ただ、先月の記事「コーチング本を選ぶ3つの視点」でも解説したように、部下も“ヒト”であり、仕事をすることも“生きる”なかの一側面です。やはり、部下の指導においても、本書で述べられている内容はやはり基本として、まず最初に押さえておくべきだと考え、第1位に選びました。

実は、第2位として紹介した『部下を伸ばすコーチング』は、本書と基本的には同じ考えに基づいた本です。どちらも、コーアクティブ・コーチングというコーチングに基づいており、本書はそのコーアクティブ・コーチングのより深い解説書になっています。『部下を伸ばすコーチング』では企業組織やマネジメントとの関係にも触れられていましたが、本書ではまったく触れられていません。その代わり、コーチングそのものに関しては、より深いレベルで詳しく解説されています。

上司の方に特に読んでもらいたいのは、第3章の「傾聴」、および第5章の「好奇心」です。この二つの章に書いてあることをマスターするだけで、あなたの聴き方は大きく変わり、部下に“ヒト”として関わり、可能性を引き出し始めている自分に気づくでしょう。

本書で解説されている「傾聴」は、カウンセリングなどで使われる「傾聴」と混同されがちですが、「意識の矢印の向き」に注目した画期的なものです。また、コーチングにおいて「好奇心」は欠くことのできない要素ですが、これをしっかりと解説している本は本書以外に知りません。ほとんどのコーチング本では「好奇心」について触れられていないか、申し訳程度に解説されているだけです。

また、コーアクティブ・コーチングにおける3つの種類のコーチングである、フルフィルメント・バランス・プロセスについてもそのポイントが紹介されています。それぞれ、部下の持っている価値観、思い込み、感情にどうやってアプローチしていくのか? また、そのことでどんな効果があるのか? がわかります。

1回読んだだけではピンとこないかもしれませんが、ぜひ繰り返し読んで身につけてもらいたい本です。

【関連サイト】
■「部下を“モノ”扱いする本は避けましょう!--コーチング本を選ぶ3つの視点」
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