キャリアプラン/キャリアプラン事例

「ビル再生王」不遇の時代 堀口智顕氏後編(5ページ目)

ビル再生のリーディングカンパニー、サンフロンティア不動産堀口智顕氏の後編。バブル崩壊直前に独立した堀口氏は、厳しい市場環境の中で苦戦を強いられる―――。

執筆者:角田 正隆

本質は「人と心」と気づく

サンフロンティアの社員は毎朝近所の清掃を行っている

多くの師たちを通じ、経営の原理を突き詰めて考えると、会社とは結局「人」で成り立っていることが、改めて分かってきた。さらに突き詰めれば、経営者本人の心のあり方も問われる。ビルの占拠やDPEショップの失敗などで、トラブルを呼び寄せてしまう原因にうすうす気づき始めていたが、それがあらためて自分の「欲」に起因すると気づけるようになった。ここから堀口氏は「人と心」を重んじる経営に目覚める。

まず堀口氏は、接待の飲食や接待ゴルフをやめた。決して嫌いではなかったが、いくらやっても「また行きたくなるだけ」。接待はその場限りの付き合いに過ぎず、相手が異動してしまえばまたゼロに。何も残らないというむなしさがあった。以来「コーヒーの一杯もおごらなくなった」。


社員と議論を繰り返す


その代わり当時は週に3、4回社員を連れて、居酒屋で「人生とは何か?」「仕事の意味とは?」など、根本的な考え方について議論を繰り返した。

「確かに疲れますが、同じ釜の飯を食っている仲間を本気で理解したいし、自分のことも理解してもらいたかったんです。親兄弟以上の心の絆が必要だと思ったのです」

今では「私の仕事の90%が社員教育」と言い切るほどの入れ込みようだが、それからというもの不思議なほど業績が伸びるようになった。

  • 前のページへ
  • 1
  • 4
  • 5
  • 6
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます