キャリアプラン/キャリアプラン事例

「ビル再生王」サンフロンティア堀口社長(7ページ目)

中古ビル再生に挑むサンフロンティア不動産の堀口智顕社長は、27歳までカフェの店長を務めていた。そこからなぜジャスダックに上場する不動産会社社長になったのか?

執筆者:角田 正隆

取締役への抜擢


「よく車にお客さんを乗せて現地に案内したんですが、ある日老夫婦を乗せてつくばに行ったんです。ご主人、奥様というのも生意気だと思って、お父さん、お母さんと呼んだんです。すると私に親しみを感じて頂いて、ご飯にも連れていって頂きました。もちろんその後、いいお客さんになって頂きました」

それから堀口氏は破竹の勢いで業績を伸ばし、トップセールスに上りつめてゆく。次々と不動産売買仲介の実績を積み重ねると、今度は顧客をスポンサーにして、マンションの開発案件を手掛けた。自ら建築物の企画を行い、建物を建ててゆく仕事は、建築士でなくても、ものづくりの楽しさを味わえた。

こうした実績が評価され、堀口氏は入社3年余りで取締役に抜擢され、建てたマンションを管理する現地管理会社社長にも就任した。

だが「東京で一旗上げたい」と思い上京してきた堀口氏は、それだけでは満足できなかった。順調に業績を伸ばす会社を上場させ、「上場会社役員」という名誉を手にしたかった。ある日その希望を社長に訴えたが、社長は「俺はこの規模で十分」として、頑として首を縦に振ろうとしなかった。

「自分の人生はここで終わりなのか? こんな夢のない人生は送りたくない―――」

ついに堀口氏は独立を決意する。


<後編に続く>


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サンフロンティア不動産
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