キャリアプラン/キャリアプランの書き方

逆算から考えるキャリアプランニング(2ページ目)

自分のやりたいこと、なりたい姿が明らかになっている場合、どのようにプランニングをしていったらよいのか。今を起点にする考え方もあるが、より成功可能性、実現可能性が高まるのは、「逆算する考え方」だ。

執筆者:牧田 幸裕


プランニングの起点

全体像を把握しよう
鳥が全体を俯瞰するように、全体像を把握する力が必要だ
答えはズバリ2つ目の「やりたいこと」から逆算して、計画を立てる方法です。

小学校の頃、夏休みの宿題をやったことを思い出してみてください。夏休みに入ると宿題をこなす計画を立てて、頑張ったことがあるのではないでしょうか?でも、多くの人が陥りがちなのが「今」を起点にして考える方法です。「この問題集は1時間に4ページできそうだ。だから1日2時間勉強するとして毎日8ページ進めよう!」という考え方です。

しかし、やらなければならない宿題は、この問題集だけではなく、他にもいろいろ宿題があり、8月下旬になると、まだ半分しか終わっていない問題集や、他の宿題で手一杯になり、焦ってしまうことになります。

この方法の罠は、全体像が見えていないこと。目先の問題から考えているために、全体で何をしなければならないかという視点がありません。そうすると、後で足りないもの、実はやるべきだったものが見えてきて、計画の修正!再度修正!と修正を繰り返すことになり、計画がどんどん狂っていくのです。

一方、ゴールから逆算して考えていくと、そのような失敗をする確率が非常に小さくなります。「8月31日に国語と算数、社会、理科、自由研究の宿題を終わらせなければならない。国語は全部で30ページあるけど、そうすると1日1ページ進めればよい。でも、突然友達が遊びに来るかもしれないし、お父さんが海に連れて行ってくれると言っていた。だから、1日2ページ進めたほうが安全だ。すると、国語には1日40分は時間が必要だ。自由研究は、昆虫採集だけど採集は8月初旬には終わらせよう。でも、台風が来て採集ができない場合も考えられるので、一度7月中に採集に行こう」と、こんな風にゴールから逆算して考えていくと、下記の2つのメリットが生じます。

■全体像が把握でき
■計画を実行する上でのリスクも明らかになってくる

計画を実行していく上で、一番悩ましいのが「予期せぬ問題が起きた」「気づかなかったリスクが生じた」ということです。ゴールから逆算して計画を立てていくと、この2つの問題を解決することができます。

これと同じ様に、キャリアプランニングを考える時には、

■やりたいことを実現するには何が必要で、それを身につけるには「何を」「いつまでに」「どうやって」身につけるかを考える
■「難易度」「成功可能性」などを予想しながらリスクを評価し計画を立てる

という2点に注目して、自分にたりないものを身につける計画を立ててみてください。この「逆算するキャリアプランニング」は、「GAPを埋める計画を立てる」時に、強くおすすめします。


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