大自然と名園

自然教育園
真夏でさえ少し肌寒さを覚えるほどの鬱蒼とした自然林
東京は大都市でありながら、意外に緑が多いことで知られている。おそらく浜離宮や新宿御苑または代々木公園などが、そのイメージを形成する代表的な場所だろう。

港区白金・白金台エリアにも、認知の度合いはさておき、それらに負けずとも劣らない素晴らしい緑、「自然教育園」と「八芳園」がある。

限りなく自然のままに残された広大な緑「(国立科学博物館付属)自然教育園」(白金台5丁目)は、散策や憩いの場に適した単なる大きな公園とは少し趣きが異なる。

芝白金ヒルズ
自然教育園を南に観るこのマンションは、少戸数であるにもかかわらず「車寄せ」が設けられている
天然記念物および史跡に指定されている「自然教育園」は、文字通り自然本来の姿をそのままに残す貴重な森。樹齢300年を超える大樹が数多く生い茂り、めずらしい野草や鳥、昆虫が生息している。

さらに、同じ緑でも人の手で見事に作り上げられた芸術的な日本庭園が「八芳園」(白金台1丁目)。高輪や城南五山の北の高台に位置するこの名園は、江戸時代に日本各地から名木や石を集めて造園された。


借景の価値

ミュゼ白金長者丸
自然教育園の東エリアにあたる「長者丸」は現在地名としては残っていないが、未だにマンション名として登用される
庭外の遠山や樹木を庭そのものであるかのように利用することを「借景」と言うが、日本の伝統的なこの造園法は、眺める景色が希少であればあるほど住まいそのものの価値が上がるという考え方。

事実、八芳園の北側には高級マンションシリーズで知られる

■ホーマット(キャピタル)
■グランフォルム(白金日吉坂)
■グランドヒルズ(白金台)

が建ち並ぶ。これらは周辺相場をはるかにかけ離れた価格で流通しており、大都市のマンションに希少な緑の借景がいかに価値あるものか、を実証している。

つまりこの白金・白金台エリアは、田園調布のように開発して作られたものではなく、他にはない貴重な自然と庭園が作り上げた邸宅街だと考えることができる。

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