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マンションでキャピタルゲインは狙えるか?(2ページ目)

高止まりする都心のマンション需要。価格上昇に伴ってキャピタルゲインを期待した投資ニーズも発生している模様!? 果たして短期転売が狙いはありえるのか。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

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上昇し続ける保証はない

不動産を所有し、収益を上げようとする人たちがインカムゲインに絞る理由は、

■世界的にみてかなり低水準にある金利の恩恵を最大限に享受したい
■一時的な収益よりも長期的に安定した収益を確保し、最終的にはより大きな利益を獲得したい
■ライバル(他の購入希望者)の少ない物件をねらうことで価格交渉を有利にしたい

などがあげられる。

幸運にも、ある物件ではキャピタルゲインが獲得できたとしても、第2第3と同じ様なお買得物件がすぐに手に入るとは限らない。それに第一、たまたま昨年来より地価が上昇に転じてはいるが、バブル崩壊後のような下降線をたどることは二度とない、とは誰も言い切れないはず。

仲介手数料や登記費用、税金など様々に要する諸費用を考えると、転売で繰り返して差益を出すことは簡単なことではない。それでなくとも、売却までの維持管理費用、(借り入れがある場合は)金利負担など多大なリスクも抱えることになる。

タイムラグの恩恵を受ける人はごくわずか!?

いまから買う人は適正な価格かどうか、慎重に選んでほしい
デフレ環境下において、デベロッパーが推進したマンションの青田売り。その契約から引渡しまでのタイムラグの間に、幸運にも不動産価格が上昇に転じキャピタルゲインを期待できる人が確かにいるだろう。すでに契約し、引渡しをこれから1~2年後に控えている、おそらくそんな人たちだ。

とはいえ、だからといって売却した後はどうなるだろうか。複数の住宅用不動産を所有していれば良いが、そうでなければ、次に買う不動産の価格は間違いなく「上昇後の値段」になっているはず。

いくら右肩上がりの株式相場であっても、高値で買った株はハイリスクローリターンである。90年代初頭のバブル崩壊時、不動産で痛手を被った人は上昇局面において追随した人だったことを忘れてはいけない。

そもそも高額な不動産で安定的に差益を獲得するのは、百戦錬磨のプロであっても容易なことではないのだから。

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