都心ブームに火を付けた2つのマンション
日本で最も高額な家具を取り扱うインテリアメーカーA社によれば、マンション住まいの顧客シェアがあるときから突如として増加したそうだ。それが00年、分譲マンションの都心回帰現象が全盛を迎えようとしているときだった。この年(00年)は、「広尾ガーデンヒルズ」、「恵比寿ガーデンテラス」に続く大型再開発として注目を集めた「代官山アドレス」、さらに分譲マンションで初めてグッドデザイン賞を受賞した「麻布霞町パークマンション」が竣工。都心の街並みが変化しつつ、高級感の定義も刷新される潮目ともいえるタイミングだ。
代官山アドレスから。超高層の眺めは、街の細部を気にせず、唯々都心の壮大さだけが際立つ |
世界に近づいた高級マンション
そして、「元麻布ヒルズ」(02年)、「六本木ヒルズ」(03年)でこれまで集合住宅ではほとんど供給のなかった200m2クラスのラインナップが一気に充実度を増す。サイズの大きいイタリアモダン家具が「ホームパーティーに欠かせない道具」としてブームとなった。「六本木ヒルズレジデンス」は富裕層の拠点として有名に。立地、グレード、サービスどれをとっても都心を代表する高級マンションである |
さらに立て続けに画期的ともいえる高級マンションが誕生した。次ページへ。