モデルルームからすっかり姿を消した海外ブランド

キッチンのオープン化に伴い、レンジフードのデザインひとつにまでこだわった時期も
システムキッチンは欧米での歴史が長い。ブランドと呼ばれる海外の老舗企業の製品は機能性、耐久性、デザイン性すべてに優れ、日本でもその評判が高い。

分譲マンションでも商品向上の流れの中で、海外の代表的なメーカー、SieMatic(ジーマティック)、GAGGENAU(ガゲナウ)、GESSI(ジェシィ)などドイツやイタリアの人気製品が一気に普及。キッチンと周辺機器の導入にその利点を積極的に取り入れてきた。

しかし地価上昇と建築コスト高騰の影響で、そうした海外のブランドはすっかり姿を消してしまった。いまや億ションでも国産メーカーが主流と言っても良いのではないだろうか。

仕様ダウンの中身に着目したい

目に見えるところと見えないところ。重要視しなければならないポイントを事前に整理したい
国産メーカーにもメリットはもちろんある。メンテナンスを考えれば安心感は引けを取らないし、デザインや性能、カスタマイズ度も向上し、選択肢も豊富ではないかと思う。

また長い目で見れば、専有部に関してはいずれ入れ替えを検討する時期がやってくるだろう。長期的には建物の堅牢性、メンテナンス性、環境性能などがやはり優先されるべきだ。

したがって住宅の基本性能に関わる部分にコスト高のしわ寄せがない限り、取り換え可能な仕様のグレードダウンだけを嘆くのではなく、メリットデメリットを冷静に整理して検討するほうが賢明と考えたい。

次のページでは、高級マンションならではの発想の転換を。