住宅ローン控除の確定申告
住宅ローン控除の適用を受けるとき、1年目は必ず確定申告をすることが必要です。給与所得者については、2年目以降の住宅ローン控除を年末調整で行なうことも可能ですが、勤務先に知られたくないような事情がある場合は、毎年の確定申告によって還付を受けることもできます。また、2か所以上から給与の支払いを受けていて、どちらか一方の年末調整だけでは控除しきれないような場合には、給与所得者であっても毎年確定申告をすることになります。給与所得者以外の人は、基本的に毎年の所得の確定申告に含めて住宅ローン控除の手続きをします。
なお、確定申告書の作成方法などについては ≪ネットで簡単!住宅ローン控除申告書≫ もご参照ください。
〔1年目の住宅ローン控除の確定申告に必要な書類〕
□ | 「確定申告書」(住宅借入金等特別控除の欄に必要事項を記載) |
□ | 「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」(税務署所定の書類) |
□ | 「住宅借入金等特別控除の計算の基礎となる住宅借入金等の年末残高の計算明細書」 |
※ 店舗併用住宅などのとき、家屋が共有のとき、連帯債務者のとき、年末残高の合計額がその年の控除限度額を超えるとき、住宅の取得金額よりも住宅ローンの年末残高の合計額のほうが多いときなどに使用します。 | |
□ | 住民票の写し(控除を受ける年の12月31日までに転入したことの記載が必要) |
□ | 住宅取得資金等にかかる借入金の年末残高等証明書(借り入れた金融機関などから発行される書類) |
※ 対象となる住宅ローン等が複数であればそのすべてについて提出します。 | |
□ | 家屋および土地の登記事項証明書 |
※ 家屋の新築のみ(土地の取得に対する借り入れなし)または増改築等の場合には土地の登記事項証明書は不要です。 | |
□ | 売買契約書、請負契約書などの写し(家屋の取得または増改築年月日・床面積・取得価額や増改築費用等を明らかにする書類) |
□ | 耐震基準適合証明書または住宅性能評価書の写し、もしくは既存住宅売買瑕疵保険に加入していることを証する書類(築後25年を超える耐火建築物または築後20年を超える非耐火建築物の場合) |
□ | 取得後に耐震改修工事をすることについて一定の申請に基づく証明書(要件に該当する工事をした場合) |
□ | 長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し(長期優良住宅の場合) |
□ | 低炭素建築物新築等計画の認定通知書の写し(低炭素住宅の場合) |
□ | 住宅用家屋証明書の写しまたは認定長期優良住宅建築証明書、認定低炭素住宅建築証明書(長期優良住宅または低炭素住宅の場合) |
□ | 源泉徴収票の原本(給与所得者の場合) |
□ | 建築確認済証・検査済証の写しまたは建築士による増改築等工事証明書(増改築等の場合) |
□ | バリアフリー改修工事等の証明書(一定のバリアフリー改修工事の場合) |
□ | 省エネ改修工事等の証明書(一定の省エネ改修工事の場合) |
上記のうち、登記事項証明書、売買契約書、請負契約書については提出が不要となるケースもあります。
また、土地の先行取得にかかる借入金を住宅ローン控除の対象とする場合には、添付書類についていくつかの規定がありますが、土地および新築した建物の登記事項証明書、土地の売買契約書を用意すれば通常は足ります。
なお、一般の確定申告期間は2月16日から3月15日までですが、住宅ローン控除などの「還付申告」は1月から受け付けてもらうことができます。
2011年度の税制改正により、もともと申告義務のある人(本来は確定申告をして所得税を納めなければならない人など)についても、還付申告書の提出期間が1月1日からとされました。
住宅ローン控除の確定申告は、混雑を避けて早めに済ませるほうが賢明で、そのぶん還付も早く受けることができます。
page1 ≪住宅ローン控除の概要≫
page2 ≪住宅ローン控除の適用要件 その1≫
page3 ≪住宅ローン控除の適用要件 その2≫
page4 ≪住宅ローン控除の確定申告手続き≫
関連記事
不動産売買お役立ち記事 INDEX必読!住宅ローン控除適用のケーススタディ
登録免許税を正しく理解しよう!
不動産取得税は軽減措置が重要!
住宅購入時の印紙税について知っておこう
「住宅購入と消費税」知っておくべきポイント
覚えておきたい相続と贈与の基本
相続時精算課税制度と住宅取得資金の贈与