ティカルの滅亡と新たなる危機
ジャングルから顔を出すIII号神殿。ロスト・ワールドの神殿から見た景色 ©牧哲雄
ロスト・ワールドの隣には7つの神殿広場があり、その東にサウス・アクロポリスとV号神殿がある。ロスト・ワールドの北にはIII号神殿(ジャガー神官神殿)とコウモリの宮殿があり、さらに西にはIV号神殿(双頭の蛇神殿)がある。他にもいくつものコンプレックスや神殿があるので、ジャングル内をのんびり回ってみるといいだろう。
ジャングルと遺跡群
一説によると、当時のマヤ人はジャングルを焼く焼き畑によって耕地を確保したが、一度焼かれたジャングルは簡単にはもとに戻らず、おかげで広大なジャングルが消失したらしい。これにこの地域の乾燥化が重なって、人々は拠点をジャングルからグアテマラ高地へと移したのだという。現在ティカルのあるペテン州でも、観光客の急増による観光施設や道路開発問題に加えて、焼き畑によるジャングルの消滅が「ふたたび」問題となっている。