フェズのお母さんのクスクスは、あっさりサラサラ

モロッコの家族
お世話になったフェズのご家族。右端のおじいさんのカメラ目線が何ともステキ!
各国の料理を習うなら、やっぱり温かい人たちと交流できて、素朴だけど味わい深い料理がいただける家庭がいいな・・・。わたしはいつもそんな想いで、各国の家庭料理を習ってきている。

今回ご紹介するクスクスも、モロッコのフェズという街に住む中流階級のお宅で教わったものだ。クスクスにかけるソースは、とろみのあるシチューというよりは、むしろスープのようにサラリとしていて、あっさり。決して濃厚な味とは言えないけれど、肉や野菜の味がしっかり引き出された、体にじんわりとしみわたる味わいだった。

レストランのクスクス
街中の食堂のクスクス。金曜日だけのスペシャルメニューだった。
何年も、いや何十年もその土地に住まないと、その国の食のことはよくわからないとは思うけれど、モロッコの短い滞在中に各地を廻り、クスクスを食べて気づいたことは、レストランと家庭とでは味わいが全然違い、地域によってもさまざまだということ。さらには、レストランや家庭ごとでも味やスタイルが違うので、その種類は無限大。「モロッコのクスクス」ってどういう特徴があるの?と聞かれたら、ううむ。。。一瞬言葉が詰まってしまう。

使うスパイスは、なんと2種類だけ!

ただ、敢えて言うならば、レストランは比較的スパイスや油をたくさん使い、家庭ではレストランに比べるとあまり使っていないように感じられた。(これはどの国でも共通していることですよね。)
フェズのお母さんに教わったクスクスは、スパイスや油を最小限にしか使わない、その最たる例だった。なななんと、使うスパイスはたった2種類だけ。しかも肉を炒めずに作るんです!これにはいやはや驚きました。



「クスクスは、サフランとブラックペッパーの2つのスパイスしか使わないのがポイントよ!」
なーんて、お母さんがちょっと自慢げに言っていたのがとても印象的だったのだが、各家庭によってそれぞれご自慢の作り方があるらしい。
そうそう、モロッコ人がいうサフランだが、これはクロッカスに似た、あのパエリアに使われる花の雌しべではなく、実は色づけするための食紅とのことだ(写真上)。もちろん、本物を使う家庭もあったけれど、ほとんどの家庭がパウダー状のものを使用していた。
聞けば、本物のサフランはとても高価なので、一般の家庭ではそうそう使えないのだそうだ。(そういえば、カサブランカのお宅は本物のサフランを使っていたけれど、あの家にはプールがあって、ものすごく豪華だったなぁ・・・。しかもお手伝いさんもいたし。)

2種類のスパイスしか使わない、フェズの家庭のクスクス。スパイスをたくさん使うクスクスの味に慣れてしまったわたしにとって、その味は実に衝撃的だった。ここでそのレシピをご紹介しますので、ご参考までにどうぞ。