クスクスとは? 実はパスタの仲間だった!

クスクス料理
モロッコ流「羊肉のソーセージのクスクス」

輸入食材店やレストランなどでよく見かけるようになり、次第に脚光を浴びるようになった「クスクス」。
最近知り合いから、「クスクスの原料って何なの?」とか、「火を通さなくても食べられるの?」と聞かれることが多いので、ここで少しご紹介したいと思います。

クスクスは、硬質小麦であるデュラム小麦を粉にし、水分を含ませ、そして粒状にしてから蒸して乾燥させたものです。……と、ここでちょっとお考えいただきたいのですが、クスクスの原料であるデュラム小麦は、みなさんがよくご存知のあるものの原料と同じなのですが、おわかりになりますでしょうか?

おわかりになった方も多いでしょうね。そう、このクスクス、実は乾燥パスタの原料と同じなのです。クスクスと乾燥パスタは、デュラム小麦と水から作られる仲間同士。クスクスは最も小さな乾燥パスタ、といっても過言ではないでしょう。
   
クスクス粒
クスクスの粒の大きさはさまざま。

「クスクス」は、ちょっとややこしい言葉

さて、乾燥パスタには、ロングパスタやショートパスタなど、種類がたくさんあるのと同じように、クスクスにも細粒、中粒、大粒などさまざまな大きさや全粒粉といった種類の違うものがあります。

そうそう、ここで混乱しないように少し説明しておきたいのですが、デュラム小麦の粉を「粒状したもの」は、先ほどクスクスだと書きました。ですが実は、さらにこの小さな粒状のクスクスを蒸し、肉や魚、野菜などを煮込んだものを上からかけた「料理名」、これもまた、現在クスクスと呼ばれているのです。

パスタやそば、うどんなどと同じように考えていただければわかりやすいかと思いますが、加工品そのものの名前と、その加工品を使った料理名が一致しているというわけです。
とまあ、少しややこしいので、ここでは粒状のものを「クスクス」、料理になったものを「クスクス料理」としてすすめていきたいと思います。

クスクスは北アフリカの先住民の知恵の賜物

モロッコのクスクス料理。

モロッコのクスクス料理。

さて、クスクス料理はフランス料理店でよく見かけるので、フランスの食べものだと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ところがこの料理、実はモロッコ、チュニジア、アルジェリアなど北アフリカの先住民ベルベル人の伝統料理であり、主食として何千年も前から食されているのです。
 
マリ地域のクスクス料理
西アフリカ・マリ地域のクスクス料理。
北アフリカで生まれたクスクスは、アフリカ大陸に位置する国々のほか、北アフリカを植民地として支配していたフランス、地理的条件などからスペインやシチリア島をはじめとするイタリアなどにまで広がりました。

そしていまやクスクス料理は、その土地の風土や風習に合ったスタイルで伝えられ、いまでも各国で新しいクスクス料理が続々と生みだされています。

 

クスクスのおいしさはココにある!

人たちを魅了してやまないクスクスの魅力とは、いったいどんなところにあるのでしょうか。
いろいろ考えられるのですが、個人的にはまず、かみ締めるごとに感じられる素朴な小麦の香りと甘み、そしてパラリとした食感。このあたりにあるのではないかと思います。
 
蒸し器
北アフリカで使われているクスクス専用の鍋。
では、その魅力を最大限に引き出すポイントはいったい何かというと、それはズバリ、蒸し方にある、といえると思います。

ということで、次回は北アフリカ諸国のクスクスの蒸し方をご紹介します。
時間がないときは、わたしも簡単に蒸し上げてしまうこともあるけれど、じっくりと蒸し上げたクスクスのおいしさはやっぱり格別!ぜひチャレンジしてみてくださいね。

ちなみに、乾燥したクスクスは一度蒸し上げてから(火を通してから)乾燥させているので、お湯で戻しただけでも食べられます。

 

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野菜のクスクス
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