竹籠弁当
今回ご紹介するのは、6.325円(5.500円)の「
竹籠弁当」。1回70,000円(要予約)の「式庖丁」を観ながらの会席コースはちょっと敷居の高いお値段ですが、庭と座敷をゆったりと堪能できるお昼の竹籠弁当は、「お弁当」という名前がついていながら、この老舗の良さを十分満喫できるお得なミニ懐石と言えます。
・先附
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ゴマ豆腐 |
訪問日が6月だったということもあり、ゴマ豆腐は水無月に仕立ててありました。青紅葉のお皿と合わせて、見た目的にも風情たっぷり。ゴマ豆腐自体の食感も杏仁豆腐のように限りなく滑らかで、ほんのりと淡い味わいが一流料亭らしい上品さを醸し出しています。
・お造り
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鯛と鮪のあしらい |
お造りは鯛と鮪、それに赤紫蘇のゼリーが、古染付の写しのお皿に盛られて登場。どれも脂がしっとりと乗っていて、身の締まり方も申し分なく、食べ応えあります。盛り付け方も含めて、久しぶりに感動できる領域のお造りと出逢えました。
・竹籠
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竹籠 |
この竹籠の蓋を外すと……、
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旬の食材を盛り込んだ竹籠 |
全部で19種類の総菜達! 内容は、出汁巻き卵、小串(しんじょと胡瓜)、糸もずく酢(猪口入り)、すずきの焼物、鯛笹巻鮨、かき餅揚げ、賀茂茄子田楽、平豆、車海老、昆布巻き、湯葉煮、蒟蒻、南瓜、空豆、万願寺唐辛子、ミョウガ、甘藷、八幡巻き、蛸。
どれも手が込んでいて、丁寧に作り込まれており、味わいも繊細で品格のあるものばかり。一口食べる毎に、初夏の息吹が感じられる上質な仕上がりで、和の真髄を竹籠にギュギュッと詰め込んだ贅沢な逸品です。