暑中見舞いとは? 残暑見舞いとの違いは? 季節の挨拶状を楽しもう!
暑中見舞いや残暑見舞いとは、季節の挨拶状のひとつ。年始のご挨拶が「年賀状」、冬が「寒中見舞い」や「余寒見舞い」、夏が「暑中見舞い」や「残暑見舞い」です。年賀状はお馴染みですし、寒中見舞いは喪中の方や年賀状の出状が遅れたときなど、儀礼的に活用する場合が多くなりました。
暑中見舞いや残暑見舞いは出す人が少ないだけに相手の目にも留まりやすく、魅力的なコミュニケーションツールといえますが、なんとなくハードルが高いのは堅苦しく考え過ぎているからかもしれません。意味、由来や起源、出す時期・期間、書き方やマナー、例文などをご紹介しますので、今年こそ出状してみませんか。
<目次>
<暑中見舞い・残暑見舞いを楽しむコツ>
暑中見舞いとは? 意味・由来や起源
暑中見舞いは、お盆の贈答習慣に由来します。かつてはお盆に里帰りする際に、祖霊へのお供えものを持参する風習がありました。それがお世話になった方への贈答習慣になっていき、やがて簡略化され、手紙で済ませるようになったのが現在の暑中見舞いです。お盆の贈答習慣は、お中元へと受け継がれていきました。だから、お中元の時期を過ぎると、暑中見舞いとして贈るわけです。
暑中見舞いや残暑見舞いを出す時期・期間
「暑中」とは夏の暑い時期という意味で、二十四節気の小暑と大暑の時期を指す場合や、夏の土用を指す場合があります(夏の土用は、小暑の終盤~大暑の時期にあたります)。- 小暑……7月7日頃~大暑までのおよそ15日間(7月7日頃~7月22日頃)
- 大暑……7月23日頃~立秋までのおよそ15日間(7月23日頃~8月6日頃)
- 夏の土用……立秋前のおよそ18日間のこと(7月20日頃~8月6日頃)
- 立秋……8月7日頃~処暑までのおよそ15日間(8月7日頃~8月22日頃)
暑中見舞いを出す時期は、小暑~立秋前まで、あるいは夏の土用とされています。でも梅雨の最中では的外れとなってしまうため、「暑中見舞い」は梅雨明け後から立秋までに出すとよいでしょう。 立秋を過ぎたら「残暑見舞い」にして、処暑までを目安に、遅くとも8月末までには届くようにします。
暑中見舞い・残暑見舞いを楽しむコツ1:本当に書きたい人に書く
暑中見舞いは出さなきゃいけないものではありませんから、出したいなと思う相手に出すものであるはず(仕事上必要な場合や儀礼的な場合は事情が違いますが)。それは、ご無沙汰している友人だったり、お世話になった方だったり、最近気になる方だったり。出したい気持ちを大切にすれば文例集に頼ることなく自分の言葉で書け、その様子が相手にも伝わります。
暑中見舞い・残暑見舞いを楽しむコツ2:絵はがきにする
絵はがきにすれば文章量も少なくてすみ、形式にとらわれずに書けますね。暑中見舞いグッズが豊富なこの時期、選ぶのも楽しいひとときです。- 季節の絵はがきを使う
- ネットで素材を見つけて印刷する
- 手描きでイラストを描いてみる
- 貼り絵やスタンプを活用する
暑中見舞い・残暑見舞いを楽しむコツ3:旅先から出す
暑中見舞い・残暑見舞いの時期はちょうど夏休みなので、旅行に出かける方も多いでしょう。旅先で絵はがきを求めれば、旅の話題も盛り込め、リラックスした雰囲気で書けます。下手なお土産より喜んでいただけますよ。さらなるヒントはこちら「暑中見舞いからサプライズまで…旅の絵はがき活用術 」です。
暑中見舞い・残暑見舞いの書き方マナーや例文
相手によって書き方も違ってきますが、文面構成の流れに沿うと書きやすいでしょう。残暑見舞いも同様です。- 暑中(残暑)見舞いの挨拶
- 相手の安否を気遣うことばや無沙汰をわびることば
- 自分の近況など
- 相手の健康や息災を祈ることば
- 後付(日付、差出人名など)
相手が目上の方の場合には、「見舞い」でななく「お伺い」にして、「暑中お伺い申し上げます」「残暑お伺い申し上げます」とすると礼儀にかないます。
親しい間柄なら、あえて決まり文句の「暑中お見舞い申し上げます」を書かず、「梅雨が明けて夏本番となりましたが、お元気ですか」「暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか」のように書き出し、ひと味違う雰囲気にする方法もあります。暑中を過ぎたら「残暑が続いておりますが」とすればOK。
また、相手を立てて書くのも大切で、話題の順番は相手が先で自分はその後。書く位置も相手の名前や話題が自分よりも下にならないよう配慮しましょう。例えば「私は元気ですが、そちらはいかがでしょう」はNGです。
こちらの例文をぜひ参考にしてください。
切手にも配慮するとお互いに楽しいでしょう。
相手をいたわり、コミュニケーションを深める暑中見舞いや残暑見舞い。昔ながらの風習が、今とても新鮮に届くはずです。
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